
いやはや。
大人になると、音を聞いているようで、案外聞いていないものでございます。
朝の鳥の声。
風が窓に触れる音。
遠くを走る車の音。
冬の夜の、何も聞こえない感じ。
忙しい日々の中では、そういうものはすぐに背景になってしまう。
けれど、季節はいつも大声でやってくるわけではありません。
本日ご紹介するのは、荒井良二さん作、ブロンズ新社より
『はっぴーなっつ』。
耳をすませるだけで、季節が少し近くなる一冊でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:はっぴーなっつ
✍️ 作・絵:荒井良二
🏢 出版社:ブロンズ新社
🎯 対象年齢:3歳〜
📚内容紹介(公式HPより)
あたらしい季節のはじまりには、とびっきりのはっぴーがつまってる!「わたしのみみは、ときどきとおくへたびをするんだよ・・・」かすかな春の音をいちはやく聞きとり、春ですよ!って目をひらかせてくれる――。春からはじまり、夏秋冬とコマ割りでつづくおはなしは、めぐりくる季節からの祝福がいっぱい!
荒井良二の新たな扉をひらく、季節を旅する絵本。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

パパ、これ見て。なんかマンガみたいじゃない?

ほんとだ。コマに分かれてる……絵本なのに

でも右のページは全然ちがう。なんかぐわーってなってる絵

荒井良二さんだ。この人の絵はな、見た瞬間にわかる。vibeが他とちがう

左右で、まるで別の本が合わさっているようですね(扇子をひらいて)。さて——どんな話でしょうか
(4人で、読む)
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メインセッション

この本ってさ、なんで左がマンガで右が絵なの?

NIce question! それな。俺もずっと考えてた。左のモノクロのコマは——たぶん『聴いてる時間』なんよ。耳で受け取ってる、地味で静かな時間。

右の絵は——耳が感じた世界を旅している色、ですかね。同じ瞬間なのに、こんなにも違う

耳って、旅するの?
体はベッドにいるのに?

そこが面白いよね。
自分は動いてないのに、音だけが遠くから来る感じ。

人は目で見たものだけで暮らしているわけではありませんからな。
音が先に、世界を連れてくることもございます。

夏のところ好き。
知らないまちなのに、みんな知ってるような感じっていうの、ちょっとわかる。

え、そこわかるんだ?

前に夏休みにじじとばばの家に行ったとき、そういう感じになったことある。

場所って、地図より先に体で覚えるんだよ。
音とか、においとか、光とか。

子どもは、名前のついていないものをよく覚えておりますな。

でも冬のところ、急に静かになった。

音の絵本なのに、いちばん印象に残るのが、何も聞こえない場面。
そこが、実に面白いところでございます。
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


Hey!
このタイトル、『はっぴーなっつ』。英語で書くと”Happeanuts”なんやけど、気づいた?
Happy+Peanuts——スヌーピーの『ピーナッツ』と同じ綴りだ。
ピーナッツって、もともと新聞の4コマ漫画だろ。コマ割りで、短い言葉で、日常の一場面を切り取る。この本が漫画コマを使ってるのも、たぶん偶然じゃない。
表紙の吹き出しの形、キャラクターも、よく見たらピーナッツの形してるし。
タイトルから設計されてんよ、この本。

言われてみれば——(表紙を見て)……ほんとうですね

えっ、知らなかった!もう一回表紙見る
🎵今日の余韻


この本、にぎやかな絵なのに、読み終わったら静かだね。

冬のページのせいかな。
雪って、音しないのに、なんか聞こえる感じする。

ええ。
何も聞こえない時間にも、耳はちゃんと何かを受け取っているのでしょう。
では今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
しずかで なにも きこえない 冬のおと……
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
🗯️ あなたの声も聞かせてください!
この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。




