
いやはや。
夜にひとりで歩いていると、ふと、誰かと一緒にいるような気がすることがございます。
街灯だったり、窓の明かりだったり、空に浮かぶ月だったり。
向こうは何も言っていないのに、こちらが勝手に話しかけてしまう。
けれど、そういう一方通行の親しさにも、どこか本当のぬくもりがある。
本日ご紹介するのは、アーノルド・ローベル作、三木卓訳、文化出版局より『ふくろうくん』。
ひとりでいる時間の中に、そっと友だちの気配を見つけてしまう。
そんな静かな一冊でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:ふくろうくん
✍️ 作・絵:アーノルド・ローベル
🌐 訳:三木卓
🏢 出版社:文化出版局(こどもの本)
🎯 対象年齢:5歳〜小学校低学年(大人にも)
📚内容紹介(公式HPより)
おひとよしで、ちょっぴりまがぬけていて、善意あふれるふくろうくんの物語。見事な絵と語り口の、いぶし銀のような絵本です。読みきかせに最適。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

今日は、一話ずつ読める本にしようか。

一話ずつならいいよ。
長いのはちょっと眠くなる。

では、今夜はこちらを。
ひとりでいても、なかなか退屈しない方のお話でございます。
—————————————————————–
メインセッション

ふくろうくん、ちょっと変だね。

うん。
でも、変なんだけど、なんか嫌な感じがしないんだよね。

ふくろうくんは、世界の受け取り方がとてもまっすぐなのでございます。

雪を家に入れようとしたり、ベッドでぴょんぴょんしたり。

普通なら「そんなことしないでしょ」ってなるんだけど、ふくろうくんだと、そう思ったんだねってなる。

ええ。
ふくろうくんは、ものごとを疑う前に、まず信じてみる方なのですな。

わたし、月のお話が好きだった。ふくろうくんが歩くと、月もついてくるやつ。

ふくろうくんは本気で、おつきさまが一緒に来てくれてると思ってる。

おつきさまを、ただの景色として見ていないのでしょうな。だから、家に着いたときも、ただ空に月があるというだけでは終わらない。

さよならしなきゃいけないんだ。

そこが、ちょっといいんだよな。
月はずっと空にあるのに、ふくろうくんにはちゃんと別れの時間が来てる。

相手が本当にこちらを見ていたかどうかよりも、こちらが親しみを感じたこと。
それだけで、もう小さな出会いなのでございましょう。
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


Hey!
せっかくだから、ここでAuthorの話をしておこう。アーノルド・ローベル(1933〜1987)は、アメリカの絵本作家。日本でも大人気の『がまくんとかえるくん』シリーズと、同じ作者だ。

えっ! がまくんとかえるくんも同じひと?

そうそう。はる、小学校の劇でやったよね。がまくん役

やった! がまくん、ちょっとむずかしかった。すぐしょんぼりするし(笑)

いい役じゃん。がまくんも、ふくろうくんも、日常のちいさなことに本気で揺れるんだよな。

がまくんも、ふくろうくんも、少し不器用で、少し寂しがりで。でも、そこがたまらなく人間らしいんですな

翻訳の三木卓(1935〜2023)は詩人・小説家で芥川賞受賞者。詩人が詩人の本を訳した——だからあの文体のRhythmが生まれる。『さあ ふゆくん おはいりよ』のテンポ感とか、原文の空気がそのまま日本語になってる感じがするんだよ

ふゆくん、おはいりよ(笑) ふくろうくん、ちょっとおかしいよね。

でもそのCrazyな優しさが、ローベルらしさなんだよ
🎵今日の余韻


ふくろうくんって、ひとりで暮らしてるけど、世界をひとりぼっちにしてないんだね。

月にも、雪にも、やかんにも、ちゃんと反応してる。

そうなんだよな。冬を家に入れたり、涙でお茶をいれたり、お月さまに話しかけたり。行動だけ見るとCrazyなんだけど、気持ちはすごくわかる

ええ。
けれど、親しく思ったものと離れるときには、やはり少しだけ胸がしずむ。
では今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
いつでも ちょっぴり かなしいことだなあ。
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
🗯️ あなたの声も聞かせてください!
この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️
InstagramやXでは #今日は何読もう? での投稿も大歓迎📷
この記事が気に入ったら…
この記事が気に入ったら、ぜひフォローやいいねで応援していただけると嬉しいです!
皆さんのおすすめの本や感想もコメント欄でシェアしてくださいね!
✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。


