
何かを作るとき、人はまず道具を並べますな。
ハンマー、のこぎり、えんぴつ、ドリル。
それだけで、まだ何もできていないのに、少しわくわくしてくる。
けれど、子どもと一緒に何かを作っていると、ふと気づくことがあります。
できあがっているのは、家や船や道だけではない。
その横で過ごした時間そのものが、少しずつ形になっているのだと。
本日ご紹介するのは、オリヴァー・ジェファーズ作、tupera tupera訳、ほるぷ出版より
『きみとぼくがつくるもの』。
未来を教える絵本ではなく、未来をいっしょに作ろうとする絵本でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:きみとぼくがつくるもの
―いっしょに みらいを いきていくための けいかく
✍️ 作・絵:オリヴァー・ジェファーズ
🌐 訳:tupera tupera
🏢 出版社:ほるぷ出版
🎯 対象年齢:4歳ごろから/大人にも
📚内容紹介(公式HPより)
一緒にくらす家。あたたかな思い出。トンネルや道。ゆっくり休めるハンモック。きみが本当に困ってしまったとき、ひつようになる場所も……。だいじょうぶ、一緒につくっていこう。オリヴァー・ジェファーズから、不確かな未来へと歩きはじめた、すべてのひとたちへおくる優しい絵本。tupera tuperaが翻訳と描き文字を担当しています。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

今日の本はこれ。

つくるって、工作の本?

さて。
工作か、人生か。
まずは読んでみましょうか。
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メインセッション

最初は、本当に「ものを作る」話だったね。
道具を集めて、とびらを作って、家を作って。

家より先に、とびらなんだ。

家ができたら終わりかと思ったら、そのあと時計が出てきて、思い出が出てきて。
作るものが、だんだん目に見えないものになっていく。

時計って、時間を見るやつじゃなくて、ふたりで同じ時間にするやつって感じだった。

……おお。
そこ見てたんだ。

はるさん、なかなか鋭い。
これは、ものを作っているようで、ふたりの歩幅を合わせている本でございますな。

でも途中で、砦も壁も出てくる。
未来って、明るいものだけじゃない。

でも、入り口も作る。
閉めっぱなしじゃない。

そうなんだよね。
守る場所もいるけど、誰かを入れる場所もいる。

きれいごとだけを渡さない。
けれど、怖がらせもしない。
その加減が、静かでございます。
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


Hey!
この本は、オリヴァー・ジェファーズ自身の娘・マリーのために作られた一冊だと言われてる。
前作の『Here We Are』が、息子に向けて“この世界はこういう場所だよ”と手渡す本だったとすれば、この『What We’ll Build』は、娘と一緒に“この世界をどう作っていくか”を考える本なんだ。
オリヴァー・ジェファーズの公式サイトでも、本作は“親の限りない愛”と“人生の可能性”を描いた作品として紹介されている。父と娘が、これからの人生の土台を一緒に築いていく物語なんよ。
でも、この絵本がいいのは、そこで大げさにならないところなんだ。
未来とか、人生とか、親の愛とか。
言葉にすると大きくなりすぎるものを、この本は道具箱や棚、机の上に置かれたものとして描いている。
大きな未来の話をしているようで、読み終わって最後に残るのは、赤い道具箱だったり、棚に並んだものだったりする。
だからこれは、父から娘へのラブレターでありながら、同時に“誰かと生きるための作業台”みたいな本でもある。
完成品を飾る場所じゃない。
これから一緒に何かを作っていくための場所。
まだ道具は出しっぱなしで、図面も途中で、少し散らかっている。
でも、そこから何かが始まる。
この本の強さは、そこなんよ。
🎵今日の余韻


これ、親が子どもに「こう生きなさい」って言う本じゃないんだね。

ええ。
片方が教えるのではなく、隣で手を動かす本でございます。

じゃあ、パパも作られてるってこと?
(少し間があって)

それは……そうかもしれんね。

では今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
きみが ぼくの みらいを つくっていく
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
🗯️ あなたの声も聞かせてください!
この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️
InstagramやXでは #今日は何読もう? での投稿も大歓迎📷
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。


