ひとりぼっちの子おおかみが、街でなかまを探し続ける。佐々木マキさんの絵本『やっぱりおおかみ』。見つからなかった夜の終わりに、おおかみが静かに口にする一言を追いかけます。

え〜「なかま探し」というのは、なかなか骨が折れるものでございますな。会社の飲み会、ご近所の集まり、SNSのタイムライン……どこを覗いても、自分とは違う毛色の方々が、楽しそうに群れていらっしゃる。
こちらとて悪気はないのに、なんだか輪に入れない。そういう夜を、皆さまも一度はお過ごしになったことがあるのではないでしょうか。
本日ご紹介するのは、佐々木マキ作・絵『やっぱりおおかみ』、福音館書店より。たった一匹生き残った子おおかみが、なかまを探して街をうろつく一冊でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:やっぱりおおかみ
✍️ 作・絵:佐々木マキ
🏢 出版社:福音館書店(こどものとも傑作集)
🎯 対象年齢:3才〜小学校
📚 内容紹介(出版社公式より)
オレは、オレ。それでいい。
ひとりぼっちのおおかみが「け」という、ふくみのあるセリフをつぶやきながら仲間をさがして町をさまよっています。「おれににたこはいないかな」うさぎ、やぎ、ぶた、しか……。いろいろな動物がたくさんいますが、どこへいってもおおかみは満足することができません。仲間に入りたいようで、入りたくないのです。とうとうおばけがたくさんいる墓場までやってきたおおかみですが、はたして仲間をみつけることができるのでしょうか?
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

今日読むのはこれ。表紙からして、もう只者じゃない感じだね。

おおかみ?真っ黒!

ええ、では参りましょうか。
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メインセッション

うさぎの群れに、羊の行列に、牛の家族……出てくる度に「け」って吐いて去っていくんだよね、このおおかみ。

あの「け」のコマ、最高にRockだぜ。説明ゼロ。感情だけがそこにある。

いやはや、あの一文字に、どれだけの拒絶と寂しさが詰まっておりますことか。

うさぎたち、別に悪いことしてないのにね。逃げただけじゃん。

そう、おおかみが何もしてないのに、向こうが勝手に怖がって逃げる。なかまになれない理由が、おおかみの中にあるんじゃなくて、外側にある。

それでもこいつ、墓場で寝転がったり、気球を見送ったり、結構自由にやってるんだよな。

ひとりであることと、惨めであることは、必ずしも同じではない、ということでございましょうな。

で、最後、屋根の上で気球を見送りながら言うんだよ。「やっぱりおれはおおかみだもんな おおかみとしていきるしかないよ」って。……なんか、ちょっと胸に来た。

諦めてる感じじゃないよね。なんか…

さよう。なかまが見つからなかったことを認めた上で、それでも自分自身を引き受ける。これは降参ではなく、選び直しでございます。
🎵今日の余韻


この後、街を見下ろす場面があって。そこに書いてあるんだよね。「そうおもうと なんだかふしぎに ゆかいなきもちになってきました」って。

なんでだろう。なかま見つからなかったのに。

さあ、それは……このおおかみにしか、わからないことなのかもしれねえな。

はい。だから、最後のあの一言だけを、今日は置いていきましょう。
🔖今日のしおり
おおかみとして いきるしかないよ
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
🗯️ あなたの声も聞かせてください!
この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。


