レオ・レオニさんの絵本『じぶんだけのいろ』。
色が変わってしまうカメレオンが、“自分だけの色”を探すお話です。
子どもには、色が変わる楽しさとして。
大人には、変わっていく自分をひとりで抱える心細さとして。
親子で読むと、少し違うところに残る一冊です。

え〜「自分らしくありなさい」と言われることがございます。
けれど、自分らしさというものは、なかなか一色には決まりませんな。
家にいるときの自分。
学校や職場にいるときの自分。
誰かの前で笑っている自分。
ひとりで黙っている自分。
どれが本当で、どれが偽物なのか。
考え始めると、少し疲れてしまう。
けれども、もしかすると。
人は、変わってしまうから困るのではなく、
変わってしまうことを、ひとりで抱えるから心細いのかもしれません。
本日ご紹介するのは、レオ・レオニ作、谷川俊太郎訳、好学社より
『じぶんだけのいろ』。
自分の色を探す、小さなカメレオンのお話でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:じぶんだけのいろ
✍️ 作:レオ・レオニ
🖋 訳:谷川俊太郎
🏢 出版社:好学社
🎯 対象年齢:3歳ごろから/大人にも
📚 内容紹介(出版社公式より)
自分の色がないことに悩むカメレオン、ある日もう一匹のカメレオンに出会って、すばらしい答えを見つけます。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

今日の本はこれ『じぶんだけのいろ』。

カメレオンだ。色がいっぱいでかわいい。

ええ。けれど本人にとっては、どうやら少し困ったことのようでございますな。
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メインセッション

このカメレオン、ちょっとわかる。学校で友だちといる時の自分と、家でパパといる時の自分って、ちょっと違う気がするし、友だちでもさ、メイちゃんといる時と、しおりちゃんといる時で、話し方とかテンションがちょっと変わる。どれがほんとの自分なんだろうって思う時、ある。

ほう。はるさんには、そこが残りましたか。

その感じ、すごくわかるな。僕も中学生くらいの頃、そういうこと考えてた気がする。友だちと外でわいわい遊んでる自分も楽しかったし、ひとりで漫画読んだりラジオ聞いたりしてる自分も楽しかったけど、どっちかが本当の自分じゃないといけない気がしてたんよ。

じゃあ、パパもカメレオンだったんだ。

そうかもしれんね。今ならそれは普通のことだと思えるけど、子どものころは、みんなには決まった色があって、自分だけころころ変わってるように見えるんよ。

相手によって鳴る音が変わるのは、セッションしてるんだよ。ロックの世界じゃ、デヴィッド・ボウイのことを「カメレオン」って呼ぶんだよ。ジギー・スターダスト、シン・ホワイト・デューク……アルバムごとに、別人みたいに変わった。でも誰も、『どれが本当のボウイか』なんて聞かない。全部、ボウイだったんだ。

本当の一色を見つける話じゃないんだな、これ。

ええ。同じであることは、同じ色でいることではなく、同じように揺れながら生きていけることなのかもしれませんな。
🎵今日の余韻


読み終わってから、タイトルがちょっと違って見えるね。『じぶんだけのいろ』を探す話だけど、最後に残るのは、ひとりじゃない感じだった。

ええ。では今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
いくさきざきでやっぱりいろはかわるだろう、
だけどきみとぼくはいつもおんなじ。
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。


