しおたにまみこさんの絵本『さかなくん』。水の中で暮らしながら、陸の小学校へ通う「さかなくん」の毎日を描いた一冊です。みんなと少し違う。ちょっと不便。でも、その格好を自分で気に入っているとしたら——話は少し変わってきます。

いやはや。
大人というのは、困ったことがあると、すぐ「直しましょう」と言いますな。
遅いなら速く。重いなら軽く。苦手なら克服。
もちろん、それで助かることは多い。
けれど、ときどき——直さないまま、付き合っているものもある。
少々不便で、面倒で。それでも本人は、案外気に入っている。
本日ご紹介するのは、しおたにまみこさん作・絵、偕成社より——
『さかなくん』。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:さかなくん
✍️ 作・絵:しおたにまみこ
🏢 出版社:偕成社
🎯 対象年齢:3〜4歳・5〜6歳ごろから
📚 内容紹介(出版社公式より)
さかなくんは、さかなですから水の中で暮らしています。小学校に行くときは、ゴムのズボンをはいて、水でいっぱいのヘルメットをかぶって、ひれにはクリームを塗って……と、ひと仕事。でもきゅっきゅと歩いて通う小学校をさかなくんは好きなのです。ただ、ひとつ、体育の時間だけはきらいでした。なぜなら、さかなくんは走るのが苦手だから……。
さかなくんの暮らす世界を魅力的に描ききった一作。私たちと同じようなごく普通の毎日だけど、どこかちがう、そんな世界をたっぷり味わえます。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

今日はこれにしようかな。

え、なにこれ、頭のとこ水入ってる!ヘルメットの中で魚が泳いでるじゃん

ふふ、気になりますでしょう。では、読みましょうか。
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メインセッション

朝のしたく、大変だね。ズボンはいて、ヘルメットかぶって、クリームもぬって。

これだけ準備することが多いと、寝坊して時間がない時なんか、大慌てだ。

パパ、寝坊してなくても普通に弁当やお財布忘れるじゃん。

……今、忘れ物の話はしてないです

支度だけでも仕事なのに、さかなくんは体育がいちばん苦手でしてね。走るのが、どうしても

転んじゃったとこ、痛そう……。でもヘルメット割れなくてよかった。

「ほんとうは、すこし、ないています」と。でも水の中だから、涙かどうか誰にも分からない、と続く。

……涙気づかれなかったの、さかなくんは悲しかったのかな

……いや、逆かもな。気づかれなくて、ちょっとほっとしてたのかも

え、そっち?

そこは、書いていないんですよね。悲しかったのか、ほっとしたのか。

友達が来たとき、さかなくんちょっと得意げじゃない?案内するみたいに、すいーって先に潜ってくとこ

陸では苦労しているからな。水の中では誰よりも自由に動ける。いいシーンだ。
🎵今日の余韻


おさがりのローラースケート、あれ。新品より、なんか効いてる気がする。

なんで?

……分かんない。でも新品じゃなかったのがよかった気がする

ええ。
それでは今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。




