五味太郎さんの絵本『こんなとき きみならどうする?』。
山道、あやしいパン屋さん、逃げだしたひよこ、片方だけの靴——次々にあらわれる「どうする?」を、親子で考えながら楽しめる一冊です。

いやはや。 生きるというのは選択するという事でございますな。朝ごはんに何を食べるか、どの案件から手をつけるか、細かい選択の連続でございます。
ただ、その選択のほとんどには、あらかじめ「理由」がついてまわります。効率がいいから、失敗しないから、そうするのが普通だから——選んだあとに、なぜそれを選んだか説明できることが、いつのまにか前提になっております。
本日ご紹介する絵本は、そこが違います。13回、「きみなら どうする?」とだけ聞いてくる。理由は求められません。答えも用意されておりません。
五味太郎さんの『こんなとき きみならどうする?』、福音館書店の一冊でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:こんなとき きみならどうする?
✍️ 作・絵:五味太郎
🏢 出版社:福音館書店(かがくのとも傑作集)
🎯 対象年齢:読んであげるなら4歳から/自分で読むなら小学校低学年から
📚 内容紹介(出版社公式より)
人生の選択は難しく、それゆえに楽しい!
なんだか面白そうな山道、とっても怪しいパン屋さん、ちょっと怖そうな家、色々な包装のお土産……次々と現れる、楽しくも迷ってしまう選択肢を前に、君なら何を選択しますか!? 五味太郎が放つ、見るだけでうずうずしてくるような難問に、自ら判断し選択することの楽しさと不安を味わえる絵本です。この絵本に答えは書いてありません。でも、読み進めるだけでドキドキワクワクできます。正解がないのは、人生と一緒です。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

今日の本はこれ。
五味太郎さんの『こんなとき きみならどうする?』。

タイトルからもう聞かれてるじゃん。

ええ。
では今日は、答えを探すというより——問いに出会ってみましょうか。
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メインセッション

その3でございます。何かがいる、ちょっとこわそうな道。そっと行ってみるか、それとも他の道を行こうか——ここで、もう答えは用意されておりません。

え、あたしなら別の道行く!こわいかもってわかってるのに行く意味ないじゃん。

即答だな。パパは……ちょっと迷うな。こわそうって書いてあるだけで、本当にこわいかどうかは分からないわけだし。

そこが五味さんの狙いだな。『こわそう』と『こわい』の間に、まだ何もない。

では、その9。こいぬが川に流されてゆく場面でございます。助けたほうがいいかな、でもどうやって助けるの?——きみなら どうする?

たすける!……うーん、ボートの人に声かける!

あ、それいいな。自分で飛び込むんじゃなくて、近くにいる人に頼るってことだもんな。

なるほど。ただ、本にも、それは書いてない。橋の上から見ている子たちがいる。ボートに乗っている子たちもいる。でも、誰が何をしたのかは、描かれてないんだな。

じゃあ、はるが正解ってこと?

いや……正解かどうかは、多分分からないんだよ。

この絵本は正解は教えてくれません。うまくいったかどうかは、描かれる前に、次の場面に移ってしまうんですな。
🎵今日の余韻


最後のページ、いいよね。
大冒険とかじゃなくて、靴が片方しかないっていう。

あれ、困る。
わたしなら、まず探す。

大きな選択だけが、人生を作るわけではねえからな。
靴箱の前にも、台所にも、帰り道にも。
問いは、案外ふつうの顔をして立っているんだ。

ええ。
それでは今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
きみなら どうする?
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
🗯️ あなたの声も聞かせてください!
この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。




