宮西達也さんの絵本『きみはほんとうにステキだね』(ポプラ社)。乱暴者のティラノサウルスが海で溺れかけたとき、迷わず手を差し伸べたのは、彼が一番傷つけてきた側の生きものでした。恐竜たちの友情を描いた一冊です。

え〜人というものは、悪いところというのは、頼まれもしないのによく見つけます。
「あの人は乱暴だ」
「あの子は落ち着きがない」
「パパは靴下を脱ぎっぱなしにする」
最後のは、まあ事実でございますが。
ところが、その人のよいところとなりますと、見つけても口には出さない。
「わざわざ言わなくても、わかるだろう」
そう思っているうちに、言われたかった本人だけが、ちっとも気づかないまま大きくなってしまう。
言葉というのは不思議なものでして、叱られても変われなかった人が、たったひと言認められただけで、別の顔を見せることがございます。
さて本日ご紹介するのは、恐ろしい恐竜の胸の奥に、誰も知らなかった音が鳴り始める一冊。
宮西達也さんの
『きみはほんとうにステキだね』でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:
『きみはほんとうにステキだね』
✍️ 作・絵:
宮西達也
🏢 出版社:
ポプラ社
🎯 対象年齢
3〜5歳/大人にも
📚 内容紹介(出版社公式より)
むかしむかし、大むかし。いじわるできらわれもののティラノサウルスというきょうりゅうがいました。ある日・・・感動の友情物語。
🎙️えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

おっ、きれいな海の絵だね。はる、前よりずいぶん上手になったなあ。

きょうね、お友だちは『この絵、なんかすてき』って言ってくれたの。そっちのほうが、うれしかった。

「上手」は腕前を褒める言葉。「すてき」は、その人が込めたものまで見ようとする言葉かもしれませんな

Hey! 点数をつけるだけならJudgeだ。「俺にはこう見えた」と伝えるのがSoulってもんだぜ。今夜は、そのひと言に心を揺らされた恐竜のStoryを読もうじゃねーか。
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メインセッション

この絵本、読み終えてから最初のページへ戻りますと、同じティラノサウルスなのに、少し違う顔に見えてくるから不思議でございます

でも、さいしょは本当にイヤなやつだよ。木をこわすし、みんなをいじめるし。はるなら、ぜったい近づかない!

ごもっとも。ところがエラスモサウルスは、みんなが知っている「乱暴者」としてではなく、自分の目の前にいるティラノサウルスを見ているんですな

評判を知らないからこそ、先入観なしで見られたのかもしれないね。過去に何をしたかではなく、今、自分に何をしてくれたかを受け取っている

誰かが貼ったLabelじゃなく、自分のEyesで見る! 「みんながそう言っている」より、「俺にはこう見えた」を信じる。そこが最高にRockだぜ

でも、「すてき」って言われたティラノサウルス、うれしそうなのに、ちょっとこまってたよね

「自分にもそんなところがあるのか」と初めて気づいたように見えるね

誰かに聴いてもらうまで、自分でも知らない音がある。エラスモサウルスは、ティラノサウルスの中でまだ鳴っていなかった優しいMelodyを先に聴いたんだ。「すてきだね」は何かを植えつける言葉じゃない。もうそこにあるものを照らす言葉なんだぜ
🎵今日の余韻


子どもを『できた』『できない』だけで見ずに、本人もまだ知らない『すてき』を見つけて伝えていきたいと思ったな。

はるも、お友だちの『すてき』を見つけたら、言ってみる!ちゃんと見てくれてたんだってわかると、うれしいもん

『すてき』、あの言葉は、ティラノサウルスの中で、これからも静かに鳴り続ける気がするぜ。

ええ。
それでは今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
こんなにやさしい…
ぼくのたったひとりの
ステキなともだちさ…
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。


