『りょこう』|絵本の感想|おじいちゃんと孫の、どこか懐かしい電車の旅

俯瞰の視点が描き出す、心の揺らぎと温かい絆の物語

🔍こんな人におすすめ!

🌱 お子さんへ

乗り物での移動、旅館での滞在といった日本の旅の楽しさを知りたい子に

👨‍👩‍👧‍👦 親や祖父母の方へ:子供の時に行った親や祖父母との旅行を懐かしく思い出したい方、またはこれから子供や孫と旅の思い出を作りたいと思う方に

📚 先生や保育士の方へ:旅の中での子どもの心の動き(楽しさ、ふとした寂しさ、そして安心感)をテーマに、感情を育む教材を探している方に

🌍 すべての人へ:俯瞰で描かれる独特の世界観が魅力で、のんびり電車で旅行にいきたくなる本です。

📘 本に関する基本情報

📖 書名:りょこう

✍️ 作/ 絵:麻生知子

🏢 出版社:福音館書店

🎯 対象年齢:5歳〜

🌱 育まれる心の種:家族の絆・共感・安心感・旅の喜び

📚 内容紹介

出版社公式紹介より:
孫とおじいちゃん、ふたりで旅館に泊まる

こうたくんとおじいちゃんは、ふたりで旅行にいきます。駅弁をもって電車に乗りこみ、着いたところは、山あいの旅館。湖でボートに乗ったあとは、大浴場で背中を流しあい、卓球で真剣勝負。夕食では、ジュースとビールで「かんぱーい!」。ところが夜、こうたくんは、ホームシックになってしまいます。すると、おじいちゃんは…… 産経児童出版文化賞美術賞受賞作家がユニークな構図でえがく、孫と祖父、はじめての「冒険」旅行。

📚 えほん深掘りトーク

※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

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Scene 1 — 旅の始まりと温かい交流

ミドリ
ミドリ

今回ご紹介するのは、福音館書店から出ている麻生知子さんの『りょこう』です。男の子のこうた君がおじいちゃんと二人で電車に乗って旅をするお話ですね。

パパ
パパ

この絵本、ページを開いてすぐに気づくのが、全体を通して上から見下ろすような俯瞰の視点だよね。

はる
はる

部屋の中とか、乗り物の中がすっごくよく見えるんだ。電車の中で食べるお弁当、良いなあー。

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Scene 2 —  子どもの純粋な好奇心

ミドリ
ミドリ

目的地に着いて旅館の畳の部屋でくつろぐおじいちゃんと、窓の外を見つめるこうた君の対比が印象的です。

パパ
パパ

わかるなあ。大人はまず休みたいんだけど子どもの目線ってすぐ次に向かうんだよね。

アイシ
アイシ

湖にボートを見つけたこうた君のワクワク感が伝わってくる。

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Scene 3 —  旅の定番を楽しむ時間

ミドリ
ミドリ

早速、湖でボートに乗って、赤い鳥居も見えます。俯瞰の視点だから、湖全体の広がりも感じられますね。

パパ
パパ

旅館に戻ってからは、大きなお風呂、温泉だね。洗い場で体を洗って湯船に浸かる、旅の定番の楽しみが丁寧に描かれている。

はる
はる

お風呂上がりのアイスいいなあ。卓球も楽しそう!

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Scene 4 — ふと訪れる寂しさ

ミドリ
ミドリ

豪華な夕食を二人で乾杯する場面も、テーブルいっぱいの料理と楽しそうな雰囲気がよくわかります。ただ、この楽しい時間の中に、ふっと影が差す瞬間があるんです。

パパ
パパ

こうた君がおうちに電話した後『みんなに会いたくなっちゃった』って言うところだね。

アイシ
アイシ

楽しいんだけど、ふといつもの日常や家族を思い出して、ちょっと寂しくなるってことあるよね。

パパ
パパ

それに対して、おじいちゃんが何も言わずに冷蔵庫から飲み物をスッと出してあげる優しさが、言葉以上に心に響くよね。

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Scene 5 —  予期せぬ朝の出来事

ミドリ
ミドリ

そして翌朝、ちょっとドキッとする展開が待っています。

パパ
パパ

こうた君が目を覚ますと、隣にいるはずのおじいちゃんがいないんだ。布団だけが残ってる。

はる
はる

こうたくんの気持ちすごくわかる。わたしも心配になって探すと思う!

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Scene 6 — 探す焦りと安堵

ミドリ
ミドリ

うた君は、おじいちゃんを呼びながら旅館の中を探し回ります。階段や廊下、大浴場など、旅館の様々な場所が広く見渡せますね。

パパ
パパ

この俯瞰の構図が、旅館の空間的な広がりと同時に、こうた君の心細さや見つけられない焦りを効果的に表現していますね。

アイシ
アイシ

おじいちゃん、朝風呂入っていたんだよね。見つかって良かった。

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まとめ

ミドリ
ミドリ

『りょこう』は、おじいちゃんと孫の何気ない一泊二日の旅の中で、楽しい体験と同時に、子どもがふと感じる不安や寂しさといった繊細な感情を、独特の俯瞰という視点を通して丁寧に描いている作品です。

パパ
パパ

温泉や卓球のような微笑ましい場面と、おじいちゃんを探すちょっとハラハラする場面、この短い旅がより深く心に残るものになっていますね。次の休みはこの絵本にあるような“ザ・旅行”、計画してみませんか。


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✨心に残った言葉、場面✨

「ねえ、おじいちゃん。またりょこうにいこうよ

ー車窓を眺めながらこうた君がおじいちゃんに話しかける場面

juniwa
juniwa

電車でお弁当を分け合い、湖でボートに乗り、温泉で卓球、夜は豪華な夕食――おじいちゃんと過ごした時間が、こうたくんにとって楽しい経験だったことが伝わってきます。家族が恋しくなったり、おじいちゃんを見失って不安になったりもしたけれど、それでも「また行きたい」と言える旅行に。おじいちゃん、心の中でガッツポーズですね。

juniwaのひとりごと

まるで自分もこうたくんとおじいちゃんの旅にそっと同行しているような、不思議な感覚になります。

麻生知子さんの俯瞰の視点が、二人の親密な時間だけでなく、康太くんがふと家族を恋しく思ったり、おじいちゃんを見失って心細くなるといった、心の小さな揺らぎを丁寧にすくい上げていて、胸にじんわりと響きました。

一人で抱え込む寂しさも、誰かと分かち合う喜びも、「思い出」として心に残っていくんでしょう。

この本のようなどこか懐かしさを感じる旅行に行きたくなりました。

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✍️この記事を書いた人

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juniwa(ジュニワ)

娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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