
人というものは、不思議なものでございますな。
何かを始める時は、
たいてい拍手のことを考えております。
褒められるかもしれない。
喜んでもらえるかもしれない。
ところが実際には、
誰も見ていなかったり、
思ったほど反応がなかったりする。
そんな時に続けられるかどうかで、
物事の行き先はずいぶん変わるのでしょうな。
本日ご紹介するのは、
セルジオ・ルッツィア作、
宮坂宏美訳、
光村教育図書より
『アマンディーナ』。
小さな劇場で起きた、
静かで素敵なお話でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:アマンディーナ
✍️ 作・絵:セルジオ・ルッツィア(訳:福本 友美子)
🏢 出版社:光村教育図書
🎯 対象年齢:小学生低学年から
📚内容紹介(公式HPより)
アマンディーナは小さな犬ですが、いろいろなことができます。ある日、舞台に出て、自分のできることをみんなに見てもらうことにしました。必要なものを全て自分でつくり、練習を重ね、いよいよ舞台の幕開けです。ところが……。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

はる、リビングの壁に貼ってあるこの紙、なにかな?「はるスーパーショー、明日かいまく」って書いてあるけど。

はるがダンスして、絵を見せて、さいごに変顔するの! はい、これチケットね。

えっ、そうなん!? 観客、パパひとりだけ?

ひとりでもやるし! だって、れんしゅうしたもん!

Hey! そのOne girl stage、最高にRockじゃねぇか! 観客の数じゃない。Soulを込めて幕を開けるかどうかだぜ!

ふふふ。今のはる嬢さんにちょうどいい絵本がございますな。小さな体に、大きな舞台魂を隠したワンちゃんのお噺でございます。
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メインセッション

アマンディーナ、いろいろできるね。

うん。
歌も踊りも、曲芸も。
でも、なんか自慢してる感じじゃないんだよね。

ええ。
できることを、静かに胸の中へしまっていたようにも見えますな。

でもさ、誰も知らないんでしょ?

そこがちょっと切ないぜ。
こんなにできるのに、誰にも見てもらえていない。

才能というものは、見つけてもらうまでは、引き出しの中にしまった宝物みたいなものかもしれませんな。
ちゃんとあるのに、開けてもらうまでは気づかれない。

……でも、劇場に誰も来なかったところ、かわいそうだった。

あそこは、きついよな。あれだけ準備して、幕を開けようとしていたわけだからな。

わたしだったら、もうやめるかも。

うん。
普通はそうなると思う。

でも、アマンディーナはやったんだよね。

誰かに見せるためだけではなく、
自分が始めたことを、きちんと終わらせるためだったのかもしれませんな。

それ、ちょっとすごい。

ええ。
拍手はあとから聞こえてくるもの。
けれど、幕を上げるかどうかは、その前に決めなければなりません。
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


Listen! 作者のセルジオ・ルッツィアは1966年にイタリアのミラノで生まれ、1995年にニューヨークへ移住したArtistだ[cite: 1, 3]。彼の描く絵は、ルネサンス期の古典的な絵画や、アメリカの初期コミックの影響を強く受けていると言われているんだぜ。
この絵本は、ペンとインクと水彩を使って描かれている。どこかSurreal(シュール)で寂しげなトーンなのに、アマンディーナの表情には一切の迷いがない。まるで、売れないIndie-Bandが、誰もいないライブハウスで命がけの演奏をしているような、ヒリヒリするSoulを感じるんだ。「誰かに褒められるため」じゃない。「自分がやりたいからやる」っていうDIY精神と純度100%のGroove。これぞまさにLegendaryな一冊だぜ!
🎸 GIB’S RECOMMENDED LINKS 🎸
🎵今日の余韻


最後、ゴキブリが来て、それが友だち呼んで、満員になって。あれ、なんかよかった。

うん、ゴキブリきっかけというね。最初から大勢来てたら、違う話やったと思う。

からっぽの客席に向かって、それでも幕を上げた——その後にやってきた拍手だ。順番が、大事だぜ。

ええ。だからこそ、今日のしおりは、この一文にいたしましょう。
🔖今日のしおり
ぜんぶやろう、と おもったのです。
毎回、絵本から大切に拾い上げた一文を、
心のしおりとして残していきます。
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この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。


