🎅 「サンタはパパなんでしょ?」と言われたら

ホッホッホ! メリークリスマス! さあ、みんな! 今年のクリスマスの予定を立てようじゃないか! パパはもう、映画『ホーム・アローン』のケビンばりに、家中の飾り付けをする気満々だよ!

パパ、ヒゲずれてるよ。 ねえ、正直に言って。サンタさんって、本当はパパなんでしょ? 学校の友達が言ってたよ。「Amazonの箱でプレゼント届いたの見た」って。

なっ……!?(絶句) そ、そんな夢のないことを! サンタクロースは、愛と夢の象徴であり、フォースのように目には見えなくても確かに存在する……エネルギー体のようなもので……!

おやおや。旦那、しどろもどろでげすよ。 子どもってのは鋭いもんで。「嘘をつくなら墓場まで」なんて言いますが、この時期の親御さんは、スパイ映画並みに気を使いますなぁ。

カァ。物質(モノ)としてのサンタがいるかどうかじゃねぇ。「誰かを喜ばせたい」という魂(ソウル)があるかどうかだ。 だが、そんな哲学を語っても、キッズには通じねぇか。ここは絵本の力を借りて、煙に巻く……いや、夢を繋ぐのがロックな親父だぜ。
登場メンバー
| 凸凹会議 | メンバー | 特徴 | 一言 |
![]() | パパ 46歳 | 映画とアニメと80〜90年代J-POPをこよなく愛する。何でも映画・アニメの名シーンに例えては、娘に引かれている | 「『サンタはAmazonじゃない!』 夢を信じる心を、映画ネタと屁理屈で死守してみせる!」 |
![]() | はる 7歳 | 小学2年生。現代っ子でリアリスト。パパのオタク話には辛辣だが、絵本と美味しいものは大好き。 | 「『Amazonの箱で届いたよ?』 学校で聞いた“ウワサ”の真相、パパに直撃取材!」 |
![]() | アイシ | 落語家口調のカエル。ことわざや昔ながらの知恵を大切にする。雨の日と銭湯が好き。 | 『嘘も方便』とは言いますがね。親子の化かし合いも、この時期ならではの粋な遊びでさぁ」 |
![]() | ギブさん | ロックなカラス。絵本の中に「ロックな魂(ソウル)」を見出す批評家。 | 「物質(モノ)にとらわれるな。『目に見えない愛』を感じ取れるか? 魂(ソウル)が試される夜だぜ」 |
🚂 エントリーNo.1:信じる者にだけ聞こえる鈴の音『急行「北極号」』

はるちゃん、まずはこれを読んでほしい。不朽の名作『急行「北極号」(ポーラー・エクスプレス)』(作・絵:C・V・オールズバーグ / あすなろ書房)だ。 サンタを信じなくなった少年のもとに、クリスマスイブの夜、巨大な蒸気機関車が迎えに来るんだ!

あ、これ映画にもなってるやつ? 絵がすごく綺麗だけど、ちょっと怖いね。

この重厚な油絵のタッチが、リアルな没入感を生むんだよ! 物語の最後、主人公はサンタから「鈴」をもらうんだけど、その鈴の音は「信じている人にしか聞こえない」んだ。 大人になって聞こえなくなっても、心の中に鈴を持っていられるか……。これはね、「失われた童心へのレクイエム」なんだよ!

大人になると、目に見えるものしか信じなくなる。 だが、見えなくても大切なものはある。その「見えないビート」を感じ取れる感性を、この絵本は守ってくれるはずだ。

なるほどねぇ。「信じる」ってのは、理屈じゃねぇ。心の持ちようだってことを、静かに教えてくれる一冊でげすな。
🎁 エントリーNo.2:哲学的に論破する!?『サンタクロースっているんでしょうか?』

次は、100年前のアメリカで実際にあった社説を絵本にした『サンタクロースっているんでしょうか?』(文:ニューヨーク・サン新聞社 / 絵:東 逸子 / 偕成社)。 新聞社に「サンタはいるの?」と投書した8歳の女の子への、記者からの回答だ。

新聞記者の人が答えてくれたの?

そう。「サンタクロースはいない」なんて言うのは、「妖精がいない」と言うのと同じだと。 「この世で一番確かなものは、目に見えないものなのだ」という名言! これこそが真実(リアル)だ! 愛や優しさが見えないように、サンタも見えないだけなんだよ。

ふーん……。なんか難しいけど、「いない」とは言ってないね。 じゃあ、プレゼント持ってくるのは「愛」なの?

ぐっ……! そ、それは……「愛の使い」である宅配便のお兄さんが……!

へいへい。そこを突き詰めるのは野暮ってもんで。 「いると思えばいる、いないと思えばいない」。幽霊とおんなじで、心の中に住まわせておくのが粋な付き合い方でさぁ。
🎅 エントリーNo.3:裏側を見せて納得させる『100にんのサンタクロース』

もっと楽しいやつがいいな。私はこれ! 『100にんのサンタクロース』(作・絵:谷口 智則 / 文溪堂)。 サンタさんが100人もいて、みんなで手分けして準備してるの!

これはいいな。リーダーのサンタ、地図係のサンタ、おもちゃを作るサンタ。 まるで巨大なフェスを運営するスタッフたちだ。一人じゃ無理でも、チームなら世界中にプレゼントを配れる。組織論としても理にかなっているぜ。

これなら、パパがプレゼント持ってなくてもおかしくないよ。「パパはサンタさんのお手伝い係」なんでしょ?

!!(その手があったか!) そ、そうなんだよ! パパはね、「日本支部・第3配送エリア担当」のエージェントなんだよ!

うまいこと言いくるめられやしたね(笑)。 ま、100人もいれば、一人くらいパパみたいなサンタがいても不思議じゃねぇ。子どもなりの「納得の落とし所」を見つけるには最高の一冊だ。
🎄 まとめ:正体なんてどうでもいい、楽しんだもん勝ち!

というわけで、はるちゃん。サンタさんは「いる」! 少なくとも、パパたちの心の中と、この絵本の中には確実にいるんだ。

わかったよ。じゃあ、お手伝い係のパパにお願い。 今年のプレゼントは、図書カードじゃなくて任天堂スイッチのスーパーマリオパーティジャンボリーがいいな。頼んだよ、エージェント!

交渉成立だな。 Kids、プレゼントの箱を開ける瞬間のワクワクだけは、本物だ。その感覚(グルーヴ)を大事にしな。

皆様も、クリスマスの朝、お子さんの枕元に夢を置いてやってくだせぇ。

それでは、今日は何読もう? 良いクリスマスを!
編集部ピックアップ
🚂 『急行「北極号」』 (あすなろ書房) 映画『ポーラー・エクスプレス』の原作。クリスマスの夜、静かに読み聞かせたい1冊です。
📰『サンタクロースっているんでしょうか?』目に見えないもの、心の大切さを語りかける1冊です。
🎅 『100にんのサンタクロース』 (文溪堂) サンタさんの裏側が可愛く描かれています。「サンタさんってどうやって来るの?」と聞かれた時の答え合わせに!
📚 もっとクリスマス絵本を探したいママへ
今日の会議で紹介した以外にも、定番の『ぐりとぐら』や『さむがりやのサンタ』など、おすすめ絵本を厳選した特集記事もあります。 まだプレゼントが決まっていない方は、こちらも参考にしてくださいね!
👉 [特集|『クリスマスの絵本』あなたの家族だけの「心の定番」を見つけよう]
🗯️ あなたの声も聞かせてください!
この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️
InstagramやXでは #今日は何読もう? での投稿も大歓迎📷
この記事が気に入ったら…
この記事が気に入ったら、ぜひフォローやいいねで応援していただけると嬉しいです!
皆さんのおすすめの本や感想もコメント欄でシェアしてくださいね!
✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
SNSでも更新情報、トピックを発信中!


