特別な夜をクリスマスの魔法に満ちた詩と、美しいイラストが彩る。
🔍こんな人におすすめ!
🌱 お子さんへ:サンタクロースが本当にやってくる、そんなワクワクする気持ちを味わいたい子に。
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ:クリスマスの夜、家族で過ごす時間に温かい魔法をかけたい方に。
📚 先生や保育士の方へ:クリスマス会での読み聞かせに。静かで美しい聖夜の雰囲気を作れます。
🌍 すべての人へ:子どもの頃に感じたクリスマスの期待感を、もう一度思い出したい人へ。
📚タイトル: クリスマスのまえのよる
✍️作者: クレメント・C・ムーア
🖼️絵: ロジャー・デュボアザン
出版社: 主婦の友社
🎯対象年齢: 小学校低学年~大人
アメリカの神学者クレメント・C・ムーアが1823年に書いた詩をもとにした絵本です。この詩は、赤い服に白いひげ、ぽっちゃりした笑顔のサンタクロース像を世界中に広めました。イラストを手がけたのは、斬新で温かなタッチが特徴のロジャー・デュボアザン。縦長の特別なサイズが、まるでクリスマスプレゼントのような絵本です。
🌱育まれる心の種
家族の絆、クリスマスの魔法、イマジネーション
あらすじ
クリスマスイブの夜、家が静まり返る中、パパは外から聞こえる不思議な音に気づきます。窓の外をのぞくと、そこには8頭のトナカイが引くそりと、赤い服を着たサンタクロースの姿が!
煙突から家に入ったサンタクロースは、袋いっぱいのプレゼントを取り出し、家族ひとりひとりのために贈り物を届けます。そしてすべてを終えると、静かにそりに乗り、夜空の星の中へ消えていきます。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、クリスマスの夜を描いた、クレメント・C・ムーアさんのあたたかい絵本『クリスマスのまえのよる』(主婦の友社/2011年)をご紹介します。

お、『クリスマスのまえのよる』か。僕たちが今イメージするサンタクロース像って、実はこの詩が元祖なんだよね。いわば全てのサンタ伝説の『オリジン』ってワケだ。

へえ。じゃあ、この本がなかったら、サンタさんって青い服だったかもしれないの? それはそれで見てみたいけど。

へい、お立ち会い。今宵はクリスマス・イブ。サンタさんが空を駆け、夢を届けるって寸法だ。…おっと、うちには煙突がないや。こりゃ、どこから入ったもんですかねぇ。

クリスマスねぇ…まぁ、家族が集まって静かに過ごす夜のグルーヴは悪くない。この『クリスマスのまえのよる』ってタイトルも、ライブが始まる直前の静かな興奮を感じるぜ。
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Scene 1 — 静かな夜の物音

物語は、家族みんなが寝静まったクリスマスイブの夜に、お父さんが物音に気づくところから始まりますね。

このシーン、ドキドキするよね。まるで未知の存在と遭遇するSF映画の冒頭みたいだ。静寂を破る物音っていうのが、期待感をあおるよ。

でもさ、普通に考えたら泥棒じゃない? パパ、なんでそんなにワクワクしてるの?
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Scene 2 — 窓の外にいたのは…

はるちゃん、大丈夫ですよ。お父さんが窓の外で見たのは、8頭のトナカイが引くソリに乗った、あの人でした。

ほう、8頭立てのソリか。なかなかのビッグバンド編成だぜ。そのソリスト(サンタ)がどんなヤツなのか、気になるな。
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Scene 3 — 『クリスマスのまえのよる』が描くサンタさん

この詩に描かれているサンタさんが、まさに僕らの知ってるサンタさんなんだ。赤い服で、白いヒゲで、ちょっとぽっちゃりしてて。

え、じゃあさ、この本より昔の人は、サンタさんがどんな格好してるか知らなかったってこと? みんなバラバラの想像してたのかな。
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Scene 4 — 煙突から、こんにちは

いやはや、驚きましたね。そのお方は、ヒョイと屋根に降り立つと、なんと煙突からスルスルと入ってきたって話ですよ。こりゃ、ただのジイさんじゃねえ、まるで忍者でござんす。

この煙突から入ってくる描写も、この詩が広めたイメージなんだよね。ヒーローが決めポーズで登場するシーンみたいで、カッコいいよ。
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Scene 5 — 『クリスマスのまえのよる』とプレゼント

そして、大きな袋からプレゼントを取り出して、子どもたちの靴下に入れていくんです。その様子が、とても優しくて。

8頭もトナカイ使うなら、もっと効率よく配れそうだけどね。1軒ずつ煙突から入るのって、時間かからない?

効率じゃねえんだよ、はる。一軒一軒にソウルを込めて届ける、そのプロセスこそがロックなんだぜ。分かるか?
Scene 6 — 詩が作ったイメージ

はるの言うことも分かるけど、ギブさんの言う通りかもな。この詩が病気の娘さんのために書かれたって背景を知ると、その『非効率』な優しさが胸に響くんだ。

そうですね。この『クリスマスのまえのよる』という詩が、世界中のクリスマスに「あたたかい奇跡」という共通のイメージを与えてくれたんですね。
まとめ

『クリスマスのまえのよる』は、静かな聖夜に起こる奇跡と、それを見守る家族のあたたかい時間を見事に描いた、クリスマスの定番と言える一冊ですね。

うん。この詩がなかったら、クリスマスの楽しみ方も今とは違っていたかもしれない。子どもと一緒に『サンタさんの原点』を読めるのは、貴重な体験だね。

パパがサンタさん見ちゃった話だったけど、私だったら寝たフリしないで、絶対話しかけちゃうな。『トナカイって、本当に空飛べるの?』って。

「へい。信じる心に奇跡は宿る。今宵あなたのお宅にも、素敵な贈り物が届きますように。…おっと、くれぐれも寝たフリはバレませんよう、ご注意を。

チッ…結局、クリスマスか。まぁ、この詩のビートが、何百年も世界中のヤツらの心を震わせてるってのは…悪くない。ロックだぜ。

次回もまた、皆さんの心に響く一冊をご紹介しますので、どうぞお楽しみに! それではまた〈今日は何読もう?〉でお会いしましょう!
✨心に残った言葉、場面✨
よぞらに とけてきえる そのまえに サンタクロースのこえが きこえてきたんだ 「クリスマスおめでとう!ぐっすりおやすみ」 ってね
ーサンタクロースがプレゼントを届け終え、夜空へと消えていく直前に残していった優しい言葉

この一節を読むと、クリスマスの夜特有のあたたかさと静けさが胸に広がります。「クリスマスおめでとう!」と「ぐっすりおやすみ」という二つの言葉に心がほっこりしました。そして「よぞらにとけてきえる」という表現がとても美しく、サンタクロースの姿が夢の中に消えていくような幻想的なイメージが浮かびました。この言葉を心に刻むことで、クリスマスが特別な夜だと改めて感じられる名シーンだと思います。
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絵本の感想
大人になると、クリスマスってどうしてこう「イベント運営側」になっちゃうんでしょうね。 「プレゼント、隠す場所どうしよう」「チキンの予約、忘れてない?」…そんなことで頭がいっぱいで、子どもの頃の純粋な「待つ」ワクワク感は、すっかりどこかへ。
でも、この絵本を開くと、一瞬であの頃の空気に引き戻されるんです。 しんとした部屋の温度、窓の外の冷たい空気、そして「もしかしたら、本当に…」っていう、あの胸の高鳴り。
ターシャの絵は、そういう記憶を呼び覚ます魔法みたい。 ページをめくる音だけが響く静かな部屋で、子どもとこっそりサンタクロースの訪れを目撃する。そんな体験をさせてくれる、大切な一冊です。
📝ちょっと深掘り!
🟢 『クリスマスのまえのよる』とは?
『クリスマスのまえのよる』は、アメリカの神学者クレメント・C・ムーアが1823年に書いた詩「聖ニコラスの訪問(A Visit from St. Nicholas)」をもとにした絵本です。この詩は、現在のサンタクロースのイメージを形作ったとされ、世界中で愛されています。日本では、さまざまなイラストレーターや翻訳者によって多くのバージョンが出版されています。
🟢 ロジャー・デュボアザン版の特徴
スイス出身の絵本作家ロジャー・デュボアザンがイラストを手がけた『クリスマスのまえのよる』は、1954年に初版が発行されました。この版の特徴は、縦34cm、横16cmという縦長のサイズで、クリスマスイブに子どもたちが用意する靴下に入るようデザインされています。鮮やかな色使いと縦長の構図が魅力的で、クリスマスの雰囲気を存分に味わえる一冊です。
📚 参考: ミーテ(KUMON)
🟢 坂本美雨さんによる新訳版
ミュージシャンの坂本美雨さんが翻訳を手がけた『クリスマスのまえのよる』は、現代的でポップなイラストが特徴です。坂本さんのリズミカルな訳文が、古典的な詩に新たな命を吹き込んでいます。大人も子どもも楽しめる作品として、クリスマスシーズンにおすすめです。
📚 参考: 絵本ナビ スタイル
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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