【凸凹絵本会議】第4回:なんで脱がないの!? 子どもの「謎行動」を哲学する、ヨシタケシンスケの世界

本日の凸凹編集部

この記事は、以下のメンバーでお届けします!

凸凹会議メンバー  特徴一言
パパ 
46歳  
映画とアニメと80〜90年代J-POPをこよなく愛する。何でも映画・アニメの名シーンに例えては、娘に引かれている「ヨシタケさんは絵本界の『クリストファー・ノーラン』だ! 日常の些細なピンチを、壮大なSFに変えてしまうんだ!」
はる 7歳小学2年生。現代っ子でリアリスト。パパのオタク話には辛辣だが、絵本と美味しいものは大好き。「大人はすぐに『ふざけないで』って言うけど、ヨシタケさんは私たちの『行動』をわかってくれるんだよね!」
アイシ落語家口調のカエル。ことわざや昔ながらの知恵を大切にする。雨の日と銭湯が好き。「『嘘も方便』なんて言いますが、子どもがひねり出す言い訳の数々……ありゃあ一種の『芸』として完成されてやすな」
ギブさんロックなカラス。絵本の中に「ロックな魂(ソウル)」を見出す批評家。「服が脱げなくたっていい。その不格好な姿のまま生きてやるという覚悟……それこそがパンク・ロック(反骨精神)だ」

導入:オープニング

パパ
パパ

全宇宙のママさん、毎日お疲れ様です! 今日のテーマは、子育ての「イライラ」を「爆笑」に変える天才、ヨシタケシンスケさんだ!

はる
はる

やったー! ヨシタケさん大好き! 学校の図書室でもいつも貸出中なんだよ。

アイシ
アイシ

あのお人の絵本は、なんだか不思議な味わいがありやすね。子どもの「しょうもなさ」を、こうも見事に切り取るとは……恐れ入りやした。

ギブ
ギブ

カァ。大人はすぐに「ちゃんとしろ」と言うが、ヨシタケシンスケは「ちゃんとしてない状態」こそがクールだと教えてくれる。まさにパンク・ロックだ。

👕 エントリーNo.1:絶体絶命のサバイバル『もう ぬげない』

パパ
パパ

まずはこれ! 服が脱げなくなっちゃった男の子の悲劇と悟りを描く、『もう ぬげない』(ブロンズ新社)

はる
はる

これ、最高に面白い! 手が引っかかって、お腹が出ちゃってるのが可愛いんだよね。

パパ
パパ

笑い事じゃないぞ、はる。これは『127時間』や『ゼロ・グラビティ』に匹敵する、極限状態のサバイバルなんだ!「もうこのまま脱げないんじゃないか?」という絶望。そして訪れる「じゃあ、このままで生きていこう」という悟り。これはニーチェの「運命愛」にも通じる哲学だよ!

ギブ
ギブ

服が引っかかったまま生きる。そのスタイルを貫こうとする姿勢……周りの目なんて気にしねぇ。これぞ反逆のシンボルだ。

アイシ
アイシ

へぇ〜。脱げないなら脱げないで、なんとかなるさっていう「ケセラセラ」な精神がいいねぇ。でも、お母さんに見つかったら、ただじゃ済まねぇだろうけどね(笑)

はる
はる

そうだよ。最後、お母さんに「またやってるの!」って怒られて、お風呂連れて行かれるもんね。現実はキビシイのだ。

👃 エントリーNo.2:嘘じゃない、設定だ!『りゆうがあります』

パパ
パパ

次はこれ。鼻をほじったり、貧乏ゆすりしたり。子どもの悪い癖には、壮大な理由がある! 『りゆうがあります』(PHP研究所)

アイシ
アイシ

こいつは一本取られやした。「鼻をほじるのは、鼻の奥のスイッチを押して『ウキウキビーム』を出してる」なんて、落語の『時そば』や『転失気(てんしき)』も真っ青な屁理屈じゃあねえですか!

はる
はる

隣の席の澤田くんもいっつも変な言い訳するよ。「宿題やらないのは、鉛筆を休ませてあげてるから」とか。

パパ
パパ

はる、それは言い訳じゃない。「設定(世界観)」の構築なんだ!
『メン・イン・ブラック』のエージェントが一般人に嘘をつくように、彼らも世界の秘密を守るために、あえて「鼻をほじっている」フリをしているのかもしれない……!

ギブ
ギブ

大人たちの「常識」という名の弾圧に対し、「想像力」という武器で対抗するレジスタンス。その屁理屈(リリック)には、魂(ソウル)が宿ってるぜ。

はる
はる

でも、お母さんには全部バレてるけどね。「はいはい、嘘つかないの」って(笑)

🛌 エントリーNo.3:終わらないジェスチャーゲーム『なつみはなんにでもなれる』

パパ
パパ

最後は、寝る前のママを襲う試練、『なつみはなんにでもなれる』(PHP研究所)

はる
はる

なつみちゃんが「これなーんだ?」ってマネするんだけど、お母さんが全然当てられないんだよね。

パパ
パパ

このお母さんの「疲れてる感じ」がリアルすぎて、涙なしには読めないよ……。洗濯物を畳みながら、適当に相手をして、でも全然当たらないから終わらない。これは出口のない迷宮(ラビリンス)だ!

アイシ
アイシ

なつみちゃんの芸(パントマイム)がまた、マニアックなんでさぁ。「ケトル」だの「人参」だの、名人芸だね。でも、付き合わされる親御さんはたまったもんじゃねぇや。

ギブ
ギブ

この「早く寝てくれ」という親の願いと、「まだ遊びたい」という子のエナジーの衝突。この緊張感こそが、ライブの醍醐味だ。最後、なつみちゃんが布団の上で力尽きて寝てる姿……あれこそ、完全燃焼したロックスターの姿だぜ。

パパ
パパ

結局、子どもってギリギリまで動いて、電池切れみたいに寝ちゃうんだよね。

まとめ:イライラしたら、ヨシタケワールドへ逃げ込め!

パパ
パパ

いやぁ、ヨシタケさんの絵本を読むと、「うちの子だけじゃないんだ」って安心するよね。

はる
はる

ママもね、私が変なことしてると「ヨシタケさんの絵本みたい」って笑う時あるよ。

アイシ
アイシ

笑い飛ばせるってのは、一番の特効薬でさぁ。「こいつは今、ウキウキビームを出してるんだな」と思えば、鼻ほじりも可愛く見えてくる……かもしれねぇ(笑)

ギブ
ギブ

完璧な親なんていねぇし、完璧なガキもいねぇ。みんな不格好で、みんな愛おしい。それがヨシタケシンスケの描く「人間賛歌(アンセム)」だ。

一同
一同

それでは、今日は何読もう? また次回!

編集部ピックアップ

👕 『もう ぬげない』 (ブロンズ新社) 「服が引っかかって脱げない」という絶望的な状況を、まさかのポジティブ思考で乗り切る(?)名作。 お腹が出ちゃってる表紙を見るだけで、日頃の疲れが吹き飛びます。 [👉 Amazonで見る]

👃 『りゆうがあります』 (PHP研究所) 鼻ほじり、貧乏ゆすり……。子どもの「困った癖」には、実は深〜い(くだらない)ワケがあった! 叱る前に読むと、子どもの屁理屈が “哲学的な言い訳” に変わり、思わずクスッと笑えてしまう一冊です。 [👉 Amazonで見る]

🛌 『なつみはなんにでもなれる』 (PHP研究所) 「これなーんだ?」全力でジェスチャーゲームをするなつみちゃんと、疲れ切ったお母さんの対比がリアルすぎる。 寝かしつけの前に読むと、あるある過ぎてママが泣いちゃうかも!? [👉 Amazonで見る]

📖 もっと知りたい! ブログ内のヨシタケ作品レビュー

🎮 『そういうゲーム』 日常のあらゆることを「ゲーム」に変換! 子どもの発想力を育むユニークな一冊です。 [👉 Amazonで見る] [📖 当ブログの詳しい感想・レビューを読む] 

📝 『一年一組 せんせいあのね』 子どもたちの「つぶやき」をヨシタケさんの絵で味わう。子ども目線で世界を見つめる、かろやかで深い詩集絵本。

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💖 『あんなに あんなに』 「あんなに欲しがっていたのに」「あんなに小さかったのに」。過ぎゆく時間にハッとする、心が温まる優しい一冊。 [👉 Amazonで見る] [📖 当ブログの詳しい感想・レビューを読む] 


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juniwa(ジュニワ)

娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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