オオカミのお腹でダンス!? “怖い”が笑いに変わる。

🔍こんな人におすすめ!
🌱 お子さんへ:
いきなり始まる予測不能な展開にワクワクしたいお子さんに。
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ:常識や思い込みが覆されるウィットに富んだ作品を求める大人に
📚 先生や保育士の方へ:子供たちの想像力や思考力を育む教材を探している方に
🌍 すべての人へ:マック・バーネットとジョン・クラッセン独特のシュールなユーモアと、時に少しダークな雰囲気の作品が好きな方に
📘 本に関する基本情報
📖 書名:おおかみのおなかのなかで
✍️ 文:マック・バーネット
🖼️ 絵:ジョン・クラッセン
🗣️ 訳:なかがわ ちひろ
🏢 出版社:徳間書店
🎯 対象年齢:5歳〜
🌱 育まれる心の種:ユーモア・発想転換・共生・安心感
📚 内容紹介
出版社公式紹介より:
ある朝、ねずみは、おおかみにぱくっと食べられてしまいました。ところが、おおかみのおなかのなかには、あひるがすんでいました。あひるは「ここは、すみごこちがとってもいいから、外の世界にはもどりたくない」と言います。そこで、ねずみは…?大人気絵本作家コンビが贈る、ゆかいな絵本。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
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Scene 1 — 予期せぬ始まり

今回ご紹介するのは、徳間書店から出ている『おおかみのおなかのなかで』文:マック・バーネット、絵:ジョン・クラッセン、訳:なかがわ ちひろさん。物語は、ネズミがおおかみに食べられてしまう、衝撃的な場面から始まります。

いきなり食べられてびっくりした!

普通なら悲しい結末を想像しちゃうけど、この絵本はここからが本番なんだから面白いね。
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Scene 2 — 究極の安全地帯

そうなんです。おおかみのお腹は真っ暗なはずなのに、中から声が聞こえてくるんですよ。なんと先客のアヒルがいて、そこを自分の部屋のようにしているんです。

ベッドまで持ち込んでて驚いたけど笑っちゃった。

アヒルは『すみごこちがとってもいいから、外の世界にはもどりたくない』って。まさに究極の安全地帯だね。
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Scene 3 — 奇妙な共同生活

アヒルに言わせると、外には狼のような危険が多いけど、お腹の中は安全なんですって。ネズミとアヒルは、テーブルでパンを分け合ったり、スープを温めたりして過ごします。

暗くて怖いはずなのに、まるで秘密基地みたいな楽しい空間が広がっているのが新鮮だよね。

レコードで音楽をかけてダンスまでしちゃうんだからね!
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Scene 4 — お腹の異変

そんな二人の快適すぎる生活が、思わぬ問題を引き起こします。お腹の中でパーティーが盛り上がりすぎて、狼がお腹を壊してしまいます。

変なもの食べたかな?なんて苦しんでる狼が、ちょっとかわいそうだよね。

まさか、お腹の中に住人がいて騒いでいるなんて、想像もしてないだろうなぁ。
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Scene 5 — 外からの脅威

狼がお腹を壊してうなっているところに、運悪く漁師が登場します。今度は狼にとって、本当に外からの危機が迫ります。

まさに絶体絶命のピンチだね!

でも、ここでネズミとアヒルが、まさかの決断をするんだよね。自分たちの住まいを守るために!
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Scene 6 — 意外な共闘

そう、ネズミとアヒルは、自分たちの快適な『うち』である狼を守るんだと決意します。口から飛び出し、漁師に立ち向かっていきます!

猟師もびっくりして逃げちゃうくらいだから、すごい迫力だよ!

敵同士だったはずなのに、互いを支え合う奇妙な共生関係が生まれるんだね。
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Scene 7 — ふたたび、お腹の中へ

猟師が逃げ、狼は助かり、ネズミとアヒルにお礼を言います。すると二人は『じゃあ口をもう一度大きく開けて』と頼み、なんと自分からお腹の中へ戻っていくんです。

中断していたパーティーを再開するんだから面白いね。

最後のページの、月に向かって遠吠えする狼の姿も、どこか物悲しくて印象的だよ。
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まとめ

マック・バーネットさんの文とジョン・クラッセンさんの絵、そして中川千尋さんの訳による『おおかみのおなかのなかで』は、危険な場所が安全になるというユニークな視点と、ユーモアの中に隠された深い問いかけが魅力の傑作です。誰もがハッとさせられる、予測不能な展開が魅力でしたね。

『安全って何だろう?』『本当の居場所ってどこに見つけられるんだろう?』、そんな深い問いを、はるやアイシと一緒に考えるきっかけにもなる一冊だったね。私たちの固定観念を心地よく揺さぶってくれる、素敵な絵本でした!
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✨心に残った言葉、場面✨
「にげろ おおかみ ぼくらのために!」
ーお腹を壊した狼が漁師に狙われた際、中にいたネズミとアヒルが叫んだ場面

外にいた時は狼に喰われないかとビクビクしていたはずの二匹が、食べられて“マイホーム”となった狼のお腹を守ろうと飛び出す。危険と安心がくるりと裏返る瞬間が可笑しい。
📝ちょっと深掘り!
マック・バーネットとジョン・クラッセンの黄金コンビが本作の原題『The Wolf, the Duck and the Mouse』を米国で刊行したのは2017年10月10日。日本語版は翌年12月、徳間書店から登場しました。対象年齢は5歳から、訳を手がけたのは絵本作家でもある なかがわちひろさんです。Candlewick Presstokuma.jp
マック・バーネットは『Extra Yarn』『Sam & Dave Dig a Hole』で2年連続コールデコット・オナーを受賞したストーリーテラー。インタビューでも「読者と会話する絵本を作りたい」と語り、軽妙な“裏切り”で笑いを誘う手腕に定評があります。Art of the Picture Book
ジョン・クラッセンはカナダ出身のイラストレーター。『I Want My Hat Back』三部作や『This Is Not My Hat』でカルデコット・メダルを獲得し、くすんだ色調と間の妙で“静かなブラックユーモア”を描く名手です。
二人は“テキストの隙間”を読者に託す作風で波長が合い、本作でも「危険と安心の反転」をユーモラスに提示。訳者のなかがわちひろさんは自身も児童文学賞を受賞する作家で、クラッセン作品の独特な間を崩さず、軽やかな日本語へ置き換える名手として信頼を集めています。
juniwaのひとりごと
「安心できる場所って、どこだろう?」
オオカミのお腹でくつろぐネズミとアヒルを見ていると、いちばん危ないはずの場所が最強の安全地帯になるという逆転の発想にうなずきます。台風の目が静かなのも、同じ理屈かもしれません。
安全も居場所も、見方ひとつでくるりと変わるものですね。
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✍️この記事を書いた人


juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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