『もうじきたべられるぼく』|絵本の感想|涙が止まらない…親子で読みたい命と向き合う絵本。

食肉用に育てられた子牛が、お母さんに会いたくて旅に出る―命のバトンを描いた絵本

🔍 こんな人におすすめ!

  • 🌱 お子さんへ
    食べることや命について、やさしく自然に考えられる絵本です。
  • 👨‍👩‍👧‍👦 親や祖父母の方へ
    親子で読むことで“命をいただく”ことの意味を話し合えるきっかけに。
  • 📚 先生や保育士の方へ
    食育や命の授業で使える、感情に訴える一冊。読み聞かせにも最適です。
  • 🌍 すべての人へ
    普段の食事の裏にある「命」と向き合える。全ての人へ届けたい物語。
  • 📖 まとめ
    TikTokで話題の“泣ける絵本”。心に残る読書体験を。

📖 本に関する基本情報

  • 📘 書名:もうじきたべられるぼく
  • ✍️ 作者:はせがわゆうじ
  • 🏢 出版社:中央公論新社
  • 👶 対象年齢:5歳ごろから/小学生にも
  • 🌱 育まれる心の種:命へのまなざし、感謝の気持ち、親子のきずな
  • 🏆 受賞歴:第7回未来屋えほん大賞受賞

「命をいただくって、どういうこと?」
毎日の食事の中にある“あたりまえ”を、子どもの目線から静かに見つめなおす感動作です。

📖 内容紹介:
号泣必至。ぼくはお母さんと会えるのか――
TikTokで300万回再生された泣ける話が待望の書籍化。
食育にもおすすめの1冊。

📚 えほん深掘りトーク

※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

ミドリ
ミドリ

皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、いのちと運命という重いテーマを、うしという愛らしいモチーフで描いた、はせがわゆうじさんのじんわり心に響く絵本『もうじきたべられるぼく』(中央公論新社/2022年)をご紹介します。

パパ
パパ

もうじきたべられるぼく』って、タイトルだけで胃がキューっとなるな。これはまるで、傑作アニメ『鋼の錬金術師』で、『等価交換』の法則を教えられるシーンみたいだ。命をいただくことと、僕らが生きていること。まさに壮大なテーマ。

はる
はる

かわいい絵なのにタイトルがドキドキする。。。

アイシ
アイシ

ごもっともでございます!いやはや、世の中ってのはねぇ…生きていくためには、誰かが誰かの糧にならなきゃいけない、という厳しい現実を、この牛さんは見事に背負っていらっしゃる。まるで、高座で客の笑いを背負う落語家でございますケロ。さあさ、一席お付き合い願います。

ギブ
ギブ

タイトルの時点で、この絵本はもう『ロック』だぜ。自分の運命を自覚して旅に出る。それって最高のブルースだろ?ミドリ、さっそくグルーヴを感じさせてくれよ。

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Scene 1 — 運命を受け入れるということ

ミドリ
ミドリ

主人公の牛が、自分がもうじき食べられる運命だと知っていて、それを受け入れているのが胸に迫ります。運命を受け入れた『ぼく』が、まず向かうのがお母さんのところというのが、切ないですね。

パパ
パパ

『最後にひと目だけ おかあさんに会いに行くことにした』 。これ、まるで旅の途中で決意を固める、往年のロードムービーの主人公みたいだよ。

はる
はる

太ったら高く売れるから、毎日いっぱい牧草を食べさせられてたんだって。なんだか複雑。

アイシ
アイシ

フム、食べる運命と太らされる運命。まるで、大食い競争に出る落語家でございますね。でもね、落語家は食いすぎても笑いは取れません。この牛さんの太る姿は、誰かの喜びにつながるわけで、そこに一つのケロリとした美学があるんですな。

ギブ
ギブ

自分の運命をクールに受け入れる。それが『ソウル』ってやつだぜ。逃げずに、最後に一番大切な人に会いに行く。これぞロックな生き様だ。

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Scene 2 — お母さんの愛情

ミドリ
ミドリ

『ぼく』は、子どもの頃に離れてしまったお母さんのことをよく覚えていて、『とっても大きくてやさしかった』 と回想します。親子の絆が、この旅の原動力になっているのが伝わってきます。

パパ
パパ

自分が大きくなったことをお母さんは『びっくりするかな』って思うところに、子どもの純粋な愛情を感じるよ。

はる
はる

遠くからそっと見ているシーンが切ないの。

アイシ
アイシ

まさに、遠くから見守るカエルの親の心境でございます。しかし、牛さんがお母さんの幸せそうな様子を見て、『悲しませるために来たんじゃないや』 と決断する姿は、親孝行の極み。まるで、最高の演目を残してサッと高座を降りる落語家でございますケロ。

ギブ
ギブ

お母さんを悲しませないために、自分を隠す。その抑制された感情が、最高のグルーヴを生むんだぜ。お涙頂戴じゃない、無言の愛。これがロックだ。


まとめ

ミドリ
ミドリ

『もうじきたべられるぼく』は、食べる側と食べられる側の両方の視点から、いのちの尊厳を教えてくれる、深い一冊でした。作者のはせがわゆうじさんの優しい眼差しが、読者の心にじんわりと響きます。

パパ
パパ

私も今日から、食事の時の『いただきます』は、心を込めて言おうと思う。そして、子どもにもちゃんと伝えよう。

はる
はる

最後の『せめてぼくをたべた人が 自分のいのちを大切にしてくれたら いいな』っていう言葉 、私もずっと忘れずにいたいと思った。

アイシ
アイシ

ケロケロ。人生も、落語も、この牛さんの旅も、どこで幕を下ろすかが大切でございます。自分の運命を受け入れ、最後に最高の愛情を残して舞台を去る。これぞ、一席一会の極みでございますケロ。

ギブ
ギブ

愛と運命、そして決断。この絵本には、生きる上で大切なすべてが詰まっているぜ。読まなきゃ損だぜ!このグルーヴを感じ取れよ、ベイビー!

ミドリ
ミドリ

次回もまた、皆さんの心に響く一冊をご紹介しますので、どうぞお楽しみに! それではまた〈今日は何読もう?〉でお会いしましょう!

✉️ みんなの感想

この絵本を読んだ人の声をご紹介します。

📖「母牛が追いかけてくるシーン、あれは反則…。家族って、言葉がなくても通じ合うんだなと、胸がいっぱいになりました。」
— ぬいぐるみLOVEさん
📖「“食べられる”ことをこんなに静かに、たんたんと描いている本は初めて。読んだあと、自分が何気なく食べていたことを、反省しました。」
— 星空さん

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✨心に残った言葉、場面✨

せめて ぼくをたべた人が 自分のいのちを 大切にしてくれたら いいな

ー子牛が運命を受け入れ、静かに願う場面。

juniwa
juniwa

すべてを受け入れた“ぼく”が、静かに願うこの言葉。

お母さんに会いたい気持ちも、恐れも、悲しみも越えて、

最後に届けたかったのは、「誰かの役に立てたら」というやさしい想いでした。

なんだか自然と、「ごはん、ちゃんと残さず食べよう」って思いました。

📝ちょっと深掘り!

『もうじきたべられるぼく』の作者・はせがわゆうじさんは、広告や出版、テレビ構成など幅広い分野で活躍するクリエイター。
この物語は10年以上前に電子絵本アプリ「PIBO」で公開されていたもので、TikTokでの読み聞かせ動画をきっかけに話題となり、再生数は300万回を突破
中央公論新社から書籍化され、10万部を超えるベストセラーとなりました。

きっかけは、ある日交差点で見かけた“牛を乗せたトラック”。
柵の内側から突き出された牛の鼻先を見て、「この子たちは、これから殺されに行くのかもしれない」と思ったとき、胸にわきあがった気持ちが、この物語のはじまりだったそうです。

「動物園の動物も、食べられる牛も、同じようなきれいな目をしているのに、どうしてこんなに運命が違うんだろう」
そんな“選別される命”への違和感が、作品の根底に流れています。

それでも、作者はこの絵本に「かわいそう」とか「命を大切にしよう」といった一方的な正解を込めたわけではありません。
むしろ、「正解はない」と語られています。

絵本のラストで“ぼく”がつぶやく
「せめて ぼくをたべた人が 自分のいのちを たいせつにしてくれたら いいな」
この言葉には、「誰かの命をもらって生きる私たちが、どう生きるか」という、静かな問いが込められています。

焼肉を食べることも、動物を好きでいることも、どちらも矛盾しない。
だからこそこの絵本は、子どもにも大人にも、“考える自由”を開いてくれる一冊なのです。

📰 出典:
好書好日:はせがわゆうじさんの絵本「もうじきたべられるぼく」 正解のない「命と食」を考える起点に(2023.10.23)
Real Sound:「『もうじきたべられるぼく』絵本作家・はせがわゆうじインタビュー」(2024.09.19 )

絵本の感想

「いただきます」や「ごちそうさま」って、ちゃんと心を込めて言えているかな。

この絵本を読んだあと、そんなことをふと立ち止まって考えてしまいました。

子牛の「ぼく」が、お母さんに声をかけられなかったあのシーン。そして、ただ見送るしかなかった、静かで切ない時間。描かれていることは淡々としているのに、胸の奥がじんわりと熱くなります。

命をいただくっていうことは、きっと、私たちの日常の中にある“見えない物語を、ほんの少しでいいから想像してみることなのかもしれません。

娘にも、「いただきます」に込められた意味を、これからもずっと大切にしてほしいなと思います。もちろん、私自身が、その大切さを忘れないように。

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✍️この記事を書いた人

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juniwa(ジュニワ)

娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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