
え〜、3月も後半になりまして。不思議なもんでして、暖かくなると、どうにもじっとしていられなくなるもんです。
大人たちもよく「あ〜、どこか遠くへ逃げたいなあ」なんてぼやきますが、本当に逃げ出す勇気なんてない。せいぜいスマホの画面の中に逃げ込むのが関の山でございます。
ところが、今日ご紹介する主人公は違う。「ここにいなきゃいけない」なんて野暮なルールは関係ないってんで、狭い場所から実に鮮やかに飛び出していく。自分の居場所は自分で見つけるという、なんとも痛快な「遊び心」の塊でございますな。
というわけで、本日はこんな絵本を一席。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:きんぎょがにげた
✍️ 作・絵:五味太郎
🏢 出版社:福音館書店
🎯 対象年齢:2才〜4才むき
📚内容紹介(公式HPより)
逃げたきんぎょを絵本の中から探してみよう
きんぎょが1ぴき、金魚鉢からにげだした。どこににげた? カーテンの赤い水玉模様の中にかくれてる。おや、またにげた。こんどは鉢植えで赤い花のふり。おやおや、またにげた。キャンディのびん、盛りつけたイチゴの実の間、おもちゃのロケットの隣……。ページをめくるたびに、にげたきんぎょがどこかにかくれています。子どもたちが大好きな絵探しの絵本。小さな子も指をさしながらきんぎょを探して楽しめます。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

はる、真剣な顔して何を描いてるの? 丸くて……ピンク色の……おまんじゅう?

ちがうし! よく見てよ、目があるでしょ? 『きんぎょさん』だよ! いまね、画用紙のなかに逃げたところなの!

あ、本当だ(笑)。もしかして今日寝る前に読む絵本、これのこと?

Hey! DrawingからStoryを始めるなんて、はるのImaginationは最高にRockだぜ! 2Dの絵本から現実のキャンバスへ、見事なEscapeだな!

いやはや、キャンバスに逃げ出したきんぎょさんとは粋な演出で。本家本元のきんぎょさんも、負けず劣らずの脱走劇を見せてくれますからね。何度読んでも色あせないあの逃走劇、さっそくページをめくってまいりましょう。
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メインセッション

まずは最初のページ。『きんぎょがにげた。』 いやぁ、何度見ても潔い。なんの未練もなく、ポーンと鉢から飛び出しております。

はるはもうページをめくる前から『次はカーテンだよ!』って待機してるんだよな(笑)。

だって、お花になってるところも、いちごのところも、ぜんぶ暗記してるもん! でもね、わかってても『ここ!』ってバンバンやりたいの!

That’s it!名曲のサビで、何回でもJumpしちゃうのと同じ感覚だぜ。あのキャンディの瓶のページなんて、Colorが最高にPopで毎回見惚れちまうぜ!

展開が分かっているのに、めくるたびにワクワクする。ただ探すだけじゃなく、この色鮮やかな世界観のなかに何度も『帰ってきたくなる』。これぞ名作の証でございますな。
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


Hey, Kids & Papas! TonightのRocker Roomは、さらにDeepに掘り下げていくぜ! この絵本、初版はなんと1977年。福音館書店が2〜4歳向けに立ち上げた月刊誌『こどものとも年少版』の、記念すべき初年度のラインナップとして誕生したんだ!
What’s crazy is その誕生秘話だ。『子どもに探す楽しさを教えよう』なんていうお利口なスタートじゃねぇんだよ。五味大先生のインスピレーションはただ一つ、『ピンクの丸いものを動かしてみたい』。これだけさ! 意味や理屈じゃなく、純粋な色と形(Color & Shape)の衝動から生まれたんだ。あのきんぎょは、五味先生の『気分』の表れなんだってよ。最高にRockなArt魂を感じるだろ?
しかも、あのVividで鮮やかな発色。適当に塗ってるわけじゃないぜ。画材には、フランス製の最高級水彩紙『アルシュ紙』とカラーインクが使われてるんだ! だからこそ、何十年経ってもKidsたちの目を惹きつける強烈なGrooveがあるのさ。
この『読者が一緒になって探す』というロールプレイング的な展開は、今でこそ定番だが、五味太郎絵本においてはこれが原点にして頂点。今やアメリカ、イギリス、台湾からエジプトまで、世界9言語で翻訳されて、先生の数ある名作の中でも累計出版部数ナンバーワンを誇る! 時代も国境も軽々とEscapeしていく、まさにLegendaryな一冊なんだぜ!
🍵 アイシの「寸止め」絵本落語


え〜、そうして自由を求めて逃げ回ったきんぎょさん。ついに、最後のページである場所にたどり着きます。
文章にはこう書かれているんでございます。『いたいた。もう にげないよ。』
めでたしめでたし……と、普通の大人はここで本を閉じちまうんですが。絵をよーく見てください。きんぎょさんが2匹、顔を見合わせてニヤリと笑っているように見えませんか?

これ絶対『つぎ、どこに逃げる?』ってナイショばなししてるんだよ! だって、にげてる時ずっと楽しそうだったもん!

えっ、そういうこと!? はるにはそう見えてるのか……。何十回も読んでるのに、全然気づかなかったよ。

文章の『もうにげないよ』を額面通りに信じちゃあ野暮ってもんで。これぞ『次に逃げる密談をしている』というのが、この絵本に隠された真のメッセージなのでございます!

Stooooooop!待ちな待ちな!! おしゃべりなカエルめ、これ以上はSenseがないにも程があるぜ!

ケロロロロロ!?

あのな! 『これが正解だ』なんて大人が一方的に決めつけるのは、一番Rockじゃねぇんだよ!!
はるみたいに『ナイショばなしをしてる』ってワクワクするのも最高だし、文字通り『仲間が見つかって安心したね』ってホッとするKidsがいたっていい。読み方にたった一つのCorrect Answer(正解)なんてないのさ!

い、いや、しかしですね……五味先生の隠された意図をですね……!

五味先生の絵本はな、Kidsたちが自分のSoulで自由に感じるためのキャンバスなんだぜ! 大人が『こう読むべきだ』なんて枠(フレーム)にはめちまったら、せっかくのGrooveが死んじまうだろ!
最後のページをどう受け取るか、それは本を開いたヤツの数だけStoryがあるってことさ!

いやはや……手厳しい。一つのサゲ(オチ)に無理やり落とそうとするのは、噺家の悪い癖でございました。読者の数だけサゲがあるってわけですな。……お後がよろしいようで(泣)
🏠 まとめ


はると一緒に『ここだ!』って指差ししながら楽しめる大定番の絵本なんだけど、改めて読んでみると、『逃げる』って言葉が全然マイナスじゃなくて、すごくポジティブなイメージに思えてくるんだよね。窮屈な場所から飛び出して、自分にぴったりの居場所をさがす『前向きな冒険』だなって。

あっ、はるの描いたきんぎょさんも、いまパパの背中ににげたよ!

いやはや、大人はつい『逃げちゃダメだ』なんて言いがちですが、逃げるってえのは『自分を逃がしてやる』ってことでございますからね。五味先生の絵本には、『こうあるべき』なんて窮屈なルールはありません。自分が『楽(らく)』でいられる場所へ堂々と逃げて、思いっきり『楽しむ』。それが一番なんでございますな。

That’s right! 窮屈な水槽(ホーム)は飛び出して、自分だけの最高の居場所(アウェイ)を探しに行けばいいのさ。
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。



