どんな気持ちも、まるごと受けとめる。たいせつなあなたへ贈る絵本。
🔍こんな人におすすめ!
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🌱 お子さんへ
うまく言えない気持ち、泣いちゃう日も怒っちゃう日も――
「そのままでいいよ」とそっと寄りそう1冊です。 -
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ
子どもがぐずったとき、どう声をかけたらいいのか迷うこと、ありますよね。
この絵本は、「ただ受けとめる」という愛のかたちを教えてくれます。 -
📚 先生や保育士の方へ
子どもと向き合う毎日に、ちょっと疲れたら開いてほしい一冊。
やさしい言葉と絵が、背中をそっと押してくれます。 -
🌍 すべての人へ
だれかの気持ちに寄りそいたいとき、自分の気持ちがわからないとき。
この絵本が、心の整理を手伝ってくれるかもしれません。 -
📖 まとめ
がんばってる人も、ちょっと迷ってる人も。
この本は「だいじょうぶ」って、そっと伝えてくれます。
📖本に関する基本情報
- 📘 書名:『きみのことがだいすき』
- ✍️ 作・絵:いぬいさえこ
- 🏢 出版社:パイ インターナショナル
- 🎯 対象年齢:3歳〜大人まで
- 🌱 育まれる心の種:自己肯定感、共感力、安心感、信頼
📚 内容紹介(パイ インターナショナル公式サイトより引用)
大切な人と読んでほしい、たくさんの愛を伝えられるメッセージ絵本。
ここは、小さなどうぶつたちが暮らす森。どんなことをお話ししているのかのぞいてみたら……
そこは、やさしさであふれていました。
「かなしい きもちはね、ふたを しなくて いいんだよ。」
「あなたは、よいこ。なにかを じょうずに できなくても。みんなと 同じように できなくても。」
つらいとき、心細いとき、いつもあなたの心にそっと寄りそってくれる、
心温まる絵と言葉がつまったメッセージ絵本です。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、やさしい森の動物たちが 、読む人の心に寄り添う言葉をくれる、いぬい さえこさんのやさしい絵本『きみのことが だいすき』(バイインターナショナル/2022年 )をご紹介します。

『きみのことが だいすき』 かぁ。ストレートなタイトルだね。こういう真っ直ぐなメッセージって、大人になるとなかなか言えないし、言われないからグッとくるなぁ。

『だいすき』って、なんで言うの? 言わなくてもわかればいいんじゃない?

おっと、はるちゃんは手厳しいねぇ。言葉ってのはね、心の風通しみたいなもんでさ。言わなきゃ伝わらんし、言われなきゃ安心できん時もある。ケロっと忘れてしまいがちだけどね。

フン。『だいすき』だぁ? ロックってのは、そんな安っぽい言葉じゃねえ。行動(アクション)で示すもんだ。…ま、この動物たちがどんなアクションを見せるのか、見させてもらうぜ。
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Scene 1 — ふたをしなくていい、かなしいきもち

この絵本は、明確なストーリーがあるわけではなく、動物たちのやさしい『言葉』がオムニバスのように続きます。冒頭のアカネズミさんの『かなしいきもちはね、ふたをしなくていいんだよ。』 という言葉、胸に響きますね。

ああ、それ。大人はすぐ『泣いちゃダメ』とか『元気出して』って言いがちだけど、まずは『悲しんでいい』って許可を出すのが大事なんだよね。わかっちゃいるけど、難しい。

私は学校で悲しいことがあったら、こっそりトイレで泣くけど。

…チッ。泣きてえ時に泣くのがロックだろ。だが、トイレってのがスクエア(堅苦しい)だな。どうせなら教室のど真ん中で泣け、って話だ。
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Scene 2 —みんなと合わなくても、いい

『99人に合う 靴だって、きみに合わなきゃ意味がないんだ。』 というエゾナキウサギさんの言葉も印象的です。みんなが平気でも、自分が『いたいな』『へんかも』と思ったら、無理をしなくていい 、と。

うわー、これ、仕事でもそうだなぁ。周りが『これが普通』って顔でやってるけど、僕には合わない…ってこと、山ほどある。このエゾナキウサギ、デキるマネージャーの素質あるよ。

へいへい、おっしゃる通りで。合わねぇ靴で歩き続けたって、待ってるのはタコかマメか、どっちみち痛い目みるに決まってるんでぃ。『ちょっといたいな。』 ってのはね、心が『おいおい、こっちの水は苦い(合わない)ぜ』って送ってる、大事な合図(サイン)でさぁね。
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Scene 3 — 失敗は、すてき?

『たくさんまちがえる、きみはすてき。』『たくさん しっぱいする、きみはすてき。』 というニホンリスさんの言葉も、ハッとさせられます。

えー? 失敗したら怒られるじゃん。テストで間違えたり点数低いと。何がすてきなの?

それはね、はる。失敗を恐れて何もしないより、挑戦して失敗する方がカッコイイってことさ。例えば、『スラムダンク』の桜木花道なんて、最初はシュートもまともに打てず、ゴリに怒られてばっかりだろ? でも、必死にリバウンドの練習をして、成長していくんだよ。

フン。失敗(エラー)のない演奏(プレイ)に、ソウルは宿らねえ。そのリス、わかってるじゃねえか。グルーヴを感じるぜ。
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Scene 4 — 怒ってるんじゃなくて、困ってる

エゾシマリスさんが、怒っている子に『わたしにわかるのは、』『きみが今 とてもこまっていること。とてもかなしんでいること。』 と言って、心をぎゅっとする場面 もあります。

ああ、これだ。子どもが癇癪を起してるときって、まさにこれ。怒ってるように見えて、本当はうまくできなくて『困ってる』し『悲しんでる』んだよね。

え、パパもそう思う? 私が宿題わからなくて怒ってるとき、本当は困ってるだけだよ。わかってくれてるなら、もっと優しく教えてよ。

いやはや、耳が痛いねぇ。怒ってる側も、本当は『助けて』って言いたいのかもしれん。それを『ぎゅうするね。』 ってのは、見事な一手だ。
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Scene 5 — がんばらなくても、よいこ

そして、たくさんの『大丈夫だよ』というメッセージの最後に、『がんばらなくてもあなたは、よいこ。』『今のあなたはそのままで、よいこ。』 と伝えてくれます。

…これは泣いちゃうな。親はつい『これができたら、よいこ』みたいに条件をつけがちだけど、そうじゃない。『あなたがいるだけで、よいこ』なんだよな。

…チッ。何でもかんでも『よいこ』で片付けるのは気に入らねえが…まぁ、『そのままでいい』ってのは、ロックの基本(ベーシック)だ。自分を偽る奴の歌は響かねえからな。
まとめ

『きみのことが だいすき』 、いかがでしたか? どのページを開いても、その時に必要なやさしい言葉が見つかる、まるで心の処方箋のような絵本でした。

うん。子どもに『大好き』って伝えるのはもちろんだけど、まずは僕たち大人が、自分自身に『そのままでいいんだよ』 って言ってあげることが大事なんだなって、改めて思ったよ。

私は、エゾシマリスが『やすむのだいじ。』 って言って、ごろごろしてるのが一番すき。宿題やりたくない時、あれをママに見せることにする。

お後がよろしいようで。疲れた心に『だいすき』 のひとしずく。これで明日も、ケロっと笑って生きていけるってもんだ。

フン。まぁ、悪くなかったぜ。お前らも、この本読んで自分のソウルを解放してやるんだな。自分を偽らねえのが、最強のロックだぜ。

次回もまた、皆さんの心に響く一冊をご紹介しますので、どうぞお楽しみに! それではまた〈今日は何読もう?〉でお会いしましょう!
✉️ みんなの感想
この絵本を読んだ人の声をご紹介します。
— 星空ママさん
— 時計の針さん
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✨心に残った言葉、場面✨
きみがなににおこっているのかは、わからない。
わたしにわかるのはきみが今とてもこまっていること。とてもかなしんでいること。
だから今は、ぎゅうするね。心を、ぎゅうするね。ー泣いているエゾシマリスの子供を抱きしめている場面。

言葉にならない感情ごと、まるごと受けとめてもらえる安心感。
振り返れば、自分も子どもの頃にこうしてほしかった場面があったし、
大人になった今でも、「わかってほしいけど、うまく言えない」ことってありますよね。
この絵本は、子どもだけじゃなく、私たち大人の心にもやさしく寄りそってくれます。
📝ちょっと深掘り!
『きみのことがだいすき』の作者・いぬいさえこさんは、京都芸術大学でイラストレーションを学び、現在は絵本作家・イラストレーターとして活躍されています。
ふんわりとした水彩のようなタッチで描かれる小さなどうぶつたちは、どの子も感情豊かで、それだけで“心に寄りそう”雰囲気があります。
この絵本は2022年の刊行以降、多くの賞を受賞。とくに“贈りたくなる絵本”として大人の読者からも支持されており、
- 第6回 未来屋えほん大賞 2位
- 第13回 リブロ絵本大賞 入賞
- 第3回 絵本専門士が選ぶ「逢いたい誰かに贈る絵本」
- 第15回 MOE絵本屋さん大賞 第11位
- キノベス!キッズ2023 第2位
特別なストーリー展開があるわけではありません。
でも、ページをめくるたびに、自分自身の経験や「こんなふうにしたかった/されたかった」記憶と重なっていく。
そんな読後感が、多くの人の心に残るのかもしれません。
絵本の感想
この絵本を読んで、「あー、そうそう。そうなんだよな〜」と、思わず声に出してうなずいてしまいました。
子どもの頃って、言いたいことの半分もうまく言葉にできなくて、それを勝手に「もう知らん!」って爆発させて、あとでひとりでしょんぼりしてた。
大人になった今でも、ときどきそういう日がありますよね。(たとえば、電車で肩ぶつけられても何も言えなかったり、やたらむなしくなって帰り道のコンビニで甘いお菓子を買ったり…)。言葉にならないモヤモヤを抱えてしまう瞬間って、年齢に関係なく訪れるんです。
そんなときにこの本を開くと、「まあまあ、ちょっとお茶でも飲みなよ」って、優しく肩をポンと叩かれたみたいで、心がすこしホッとなります。
本棚にあるだけで、なんだか心の安全地帯みたいにちょっと安心できる絵本。
私も、子どもにとってこの絵本のように、黙って寄り添ってあげられる存在でいられたらいいなと背中を押された気持ちになりました。
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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