
え〜、人間の思い込みってぇのは、実に厄介なもんでして。探し物をしている時ほど、目の前にある答えが見えなくなる。「ない、ない」と大騒ぎして探し回って、ふと鏡を見たら自分の頭にメガネが乗っていた……なんて経験、誰にでもおありでしょう。一つのことに夢中になると、視界をすっかり奪われちまう。
今日ご紹介する絵本も、大事なものを探してあちこち歩き回るんですがね。目の前に「とんでもない矛盾」があるってぇのに、最初はまったく気づかない。そこから生まれるのは、クスッと笑えるブラックユーモア。そんな、人間の……いや、動物たちの滑稽なやり取りが詰まった一席でございます。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:どこいったん
✍️ 作・絵:ジョン・クラッセン / 訳:長谷川義史
🏢 出版社:クレヨンハウス
🎯 対象年齢:3歳頃から
📚 内容紹介:(公式HPより)
くまが、大事なあかい「ぼうし」を探しています。
きつねに聞いて、かえるに聞いて、うさぎに聞いて、へびに聞いて……。あちこち探しました。
……だけど、ちょっとまって!
長谷川義史さんの大阪弁訳と、スリルある結末とのギャップがたまらない、ちょっとドキっとするユーモア・ミステリー。
結末をだれかと話しあいたくなりますよ!
第5回「MOE絵本屋さん大賞2012」2位受賞作品。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

あれっ? 冷蔵庫に取っておいたパパのプリン、どこいったん……? はる、もしかして知らない?

し、しらないよ! プリンなんてどこにもないでしょ! はる、プリンなんてとってないし! パパ、はるにきくのやめてよねっ!(口元にカラメルがついている)

いや、口の周りにめっちゃ証拠ついてるじゃん! 聞いてもないことまで早口で喋るし(笑)

Hahaha! 完璧なAlibi(アリバイ)工作のつもりだろうが、バレバレだぜLittle Lady! まるで今日の絵本の「アイツ」みたいだな!

いやはや、追い詰められた時ほど、人は余計なことをベラベラと喋っちまうもんで。今日は、そんな「バレバレのウソ」から始まる、少しブラックな探し物の旅にご案内いたしやしょう。
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メインセッション

さぁさぁ、絵本のページをめくりますと、大きなクマさんが一匹。どうやら大事な赤い帽子をなくしちまったようで。「ぼくのぼうし どこいったん?」と、出会う動物たちに片っ端から聞いて回るんでさぁ。

長谷川義史さんの訳、クマさんも動物たちもみんなコテコテの関西弁なんだよね。テンポが良くて、つい声に出して読みたくなっちゃうな。

そしてクマさんは、一匹のうさぎの前にやって来るんですが……このうさぎ、なんと頭に「真っ赤なとんがり帽子」を被っているんでございますよ!

なのにさ、「なんでぼくにきくん?」とか「ぼうしなんかどこにもないで。」って、すっごくウソついてる!

Oh… 誰かさんのプリンの言い訳と同じで、聞かれてもないことまでペラペラと喋っちまう。「ぼうしなんかとってへんで」なんて、まさにGuilty(有罪)なRhythmだぜ!

本当だ、はるのさっきの言い訳とそっくりだ(笑)。でもね、もっと驚くのはクマさんの反応なんだよ。目の前に自分の帽子があるのに、「ふーん・・・・・・さよか。」って、あっさり通り過ぎちゃうんだ!

ええーっ!? なんで!? ぜったいそれじゃん! クマさん、めがわるいのかな?

ここが不思議なもんでして。あまりにも堂々とウソをつかれると、かえって気づかない。「ない」と思い込んで探しているから、目の前にある事実が見えなくなっちまうんですな。

まさに灯台下暗しだね。

シュールすぎるぜ! うさぎのPoker Faceと、クマのCoolすぎるスルー。この絶妙な「ズレ」。笑いのGrooveを生み出しているぜ!
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


原題は『I WANT MY HAT BACK』。カナダ出身のジョン・クラッセンの記念すべきデビュー作にして、世界中で大ヒットした伝説の「帽子三部作(Hat Trilogy)」の幕開けとなる一冊だぜ! ちなみに続く2作のタイトルは『ちがうねん』と『みつけてん』だ。

全部コテコテの関西弁タイトルなんだね(笑)。なんだか3冊セットで揃えたくなっちゃうな。

h, Yeah! ジョン・クラッセンはもともと『コララインとボタンの魔女』などの映画に携わっていたアニメーション畑のCreatorなんだ。だから、この絵本の本当のヤバさは「目(Eyes)」の動きにあるのさ!

め? くまさんたちの、おめめ?

そうさ、Little Lady! ページをよく見てみな。キャラクターのBodyはほとんど動かない、完全なるDeadpan(無表情)スタイルだ。なのに、ウソをつくときの不自然な視線や、くまさんが「ハッ!」と気づく瞬間の目の開き方……セリフがない部分の感情を、すべて「目線」だけで雄弁に語っているんだぜ!

本当だ! うさぎの目、よく見たらめっちゃ泳いでる……!(笑)

だろ? そのCoolで計算し尽くされたMinimalなイラストレーションに、長谷川センセイのKansai Dialect(関西弁)という泥臭いリズムを乗せる、このとんでもないMismatch! 視覚は静寂なのに、聴覚はコテコテ……この強烈なGapが最高にRockなGrooveを生み出して、世界中のKidsのSoulを揺さぶっているのさ!
🍵 アイシの「寸止め」絵本落語


誰も帽子を見ていないと落ち込むくまさん。「かわいそうにぼくのぼうし。ぼく かなしい………………。」と寝転がります 。そこへ通りかかった鹿に「どんな ぼうし?」と聞かれ、「あこうて とんがってて………………。」と思い出していくうちに ……ハッと気づくんでさぁ。「あっ、さっき!」 。怒涛の勢いで駆け戻り、あのウソつきうさぎをロックオン!「おい、こらおまえ。ぼくのぼうしとったやろ。」と詰め寄ります。ここから文字は一切なし! 大きなくまさんと、小さなうさぎの、息を呑むような「にらみ合い」が続くんでさぁ。さぁ、張り詰めた糸がプツンと切れた次の瞬間!

Stooooooop!!(激しいギターのチョーキング音) その先をペラペラ喋るなんて、最高に野暮(ヤボ)だぜ!

ケロッ!?てやんでぇ! なんで止めるんですかい! あと1ミリで、このブラックな結末を綺麗にまとめ上げるところだったのに!

No, No! この「にらみ合い」のあとの圧倒的なSilence(静寂)こそが、この絵本の最高のGrooveなんだ。ページをめくって結末を目撃する特権は、本を手にした奴だけのものだぜ!

ケロケロ…
🏠 まとめ


絵本って、親はどうしても「教訓」や「わかりやすいオチ」を探しちゃうけど、この本はただただ「この後どうなったの!?」って余韻がすごいね。

パパ! はる、このあとくまさんがどうしたのか、わかっちゃった。

おっと、そこから先は読者さんの頭の中だけの秘密でございますよ。「こうあるべき」なんて窮屈な箱に押し込めず、言葉にしない「余白」を残す。そこにこそ、物語の本当の味わいがあるんでさぁ。

予定調和なHappy Endなんて退屈だろ? 自分の得意なやり方で、自由に感じればいい。Kidsの素直なReaction(反応)こそが、世界で一つのMasterpiece(傑作)になるんだ!
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。



