完璧じゃなくても、ありのままの自分でいいんだと思える1冊
🔍こんな人におすすめ!
🌱 お子さんへ:
誰かと自分を比べて落ち込んでしまう時に、ありのままの自分を好きになる勇気がもらえます。
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ:子どもに伝えたい人生の普遍的な知恵や、温かい関係性の築き方について深く考えさせられます。
📚 先生や保育士の方へ:完璧を求めがちな子どもたちに、ありのままの素晴らしさを伝えたいときに。
🌍 すべての人へ:人生に迷ったとき、心が疲れたときに、そっと寄り添ってほしいときに。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:ぼく モグラ キツネ 馬
✍️ 作/絵:チャーリー・マッケジー
🗣️ 訳:川村元気
🏢 出版社:飛鳥新社
🎯 対象年齢:8歳〜
🌱 育まれる心の種:自己肯定感、友情、愛、困難に立ち向かう勇気
📚 内容紹介
出版社公式紹介より:
ぼくは、モグラとキツネと馬と、旅に出た。
そこで見つけた本当の”家”とは。
8歳の子どもから、80歳の大人まで。
圧巻のイラストで読む人生寓話。
少年とモグラ、キツネ、馬の冒険と心の交流を
美しいイラストとともに描いたアート絵本
“THE BOY, THE MOLE, THE FOX AND THE HORSE”の日本語版。
📝あらすじ:
少年は、深い森でモグラと出会います。世界は小さく、生きることに不安を抱えていた少年は、やがてキツネ、そして馬と旅をすることに。
それぞれに違う個性を持つ4匹は、旅のなかでさまざまな問いを投げかけ合い、答えを探していきます。時には嵐に遭い、道に迷うことも。そんなとき、彼らの言葉は互いの心を支え、暗闇を照らす光となります。
彼らの旅は、どこまでも続く人生のよう。読んでいる私たちも、彼らの言葉に励まされ、大切なことに気づかされます。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

「皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、自己肯定や友情という普遍的なテーマを扱ったチャーリー・マッケジーさんの心温まる絵本『ぼく モグラ キツネ 馬』(飛鳥新社)をご紹介します。

このタイトルからはどんな物語が始まるのか、まだ想像がつかないな。表紙の独特なインク画も気になりますね。さっそく読んでいきましょう!

タイトル、なんだか不思議な感じ。どんなお話なんだろう、

うーん、カエルは出てこないのが残念…。
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Scene 1 — 最初に目指したいこと

少年が『大きくなったら何になりたい?』と聞かれて、『やさしくなりたい』と答える場面が印象的ですね。地位や職業ではなく、あり方そのものを望んでいるのが素敵です。

なんだか、ハッとさせられる言葉ですよね。ついつい、『何になるか』ばかり考えがちだけど、『どう生きるか』の方がずっと大事なのかもしれないなあ。

優しい人って、どうすればなれるの?いつも笑顔でいること?

そうですね。でも、この本を読んでいくと、もっと深い答えが見つかるかもしれませんよ。
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Scene 2 — 自分との向き合い方

『いちばんの時間のむだって、なんだとおもう?』っていうモグラの問いも、心に刺さったな。答えは『自分をだれかとくらべること』だなんて、まさにその通りだと思ったよ。

誰かと比べて、自分のきゅうりの大きさが小さいって思ったら、なんだか悲しくなっちゃうもんね。でも、僕のきゅうりは僕のきゅうりだもん!

その通り!他人と比べることは、自分の価値を他者に委ねてしまうことなんですよね。だから、モグラは『自分に優しくすることが、いちばんの優しさなんだ』と教えてくれているのかもしれません。
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Scene 3 — 弱さを見せる勇気

『いちばん強かったのはいつ?』という問いに対する『弱さをみせることができたとき』という馬の答えも深いよね。弱さを見せることって、勇気がいることなんだよなあ。

弱いから泣くんじゃなくて、強いから泣くんだよって、馬が言ってたけど、強いとなんで泣くの?逆でしょ?

はるさん、良い疑問です。自分の気持ちに正直でいられること、それを隠さずに涙として流せることは、ごまかしたり我慢したりするよりも、ずっと「強い」心が必要なのかもしれません。人も自分の感情をしっかりと受け止められる「強さ」を持っているからこそ、涙を流すことができる。そんなメッセージが込められているのかもしれませんね。

そっかぁ。じゃあ、悔しくて泣いちゃうのも、悲しくて泣いちゃうのも、弱いんじゃなくて、自分の気持ちに正直でいるっていう証拠なんだね。なんだか、ちょっと安心した!
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Scene 4 — 助けを求めること

『助けを求めることは、あきらめるのとはちがう。あきらめないために、そうするんだ』という馬の言葉も、すごく力強かったな。一人で抱え込まずに、助けを求めることの大切さを教えてくれるね。

そうですね。助けを求めることは、弱さの表れではなく、前に進もうとする強い意志なんだと。これって、大人にとっても勇気をもらえる言葉ですね。
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Scene 5 —みんなでいること

みんなで一緒にいられることに喜んでいる姿は、見ていて本当に温かい気持ちになったよ。

特別なことをしなくても、ただ一緒にいるだけでいいんだね。

そうですね。ただそばにいるだけで、心が満たされる。そんな温かい友情が、この本には詰まっています。
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Scene 6 —困難との向き合い方

『自分ではどうにもならないと感じたときは…目の前にある大切なものをじっと見つめる』という言葉も心に残りました。目の前の小さな幸せに気づくことの大切さを教えてくれますね。

人生には嵐のような困難な時もあります。そんな時、目の前の大切なものに意識を向けることで、心の平穏を取り戻せるのかもしれませんね。
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まとめ

この絵本は、人生の普遍的なテーマを優しく、そして深く問いかけてくれますね。自己肯定感や友情、愛といった心の種を、大切に育んでくれる一冊です。

大人が読んでも、心の拠り所を見つけられるような、そんな絵本だったな。もし、心が疲れたり、自信をなくしたりしたら、この本を開いてみてほしいね。

それぞれの言葉が、読む人それぞれの心に響くはずです。ぜひ、大切な人と一緒に読んでみてください。次回も素敵な絵本とともにお待ちしています。
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✨心に残った言葉、場面✨
「きみの存在は代わるものがなく、とても愛されていて、この世界にはきみにしかできないことがある」
ー大きく賢い馬が少年に語りかける場面

この物語で、少年はしばしば自分の存在に不安を感じたり、自信をなくしたりします。そんな少年の心に寄り添うように、大きく賢い馬が静かに、でも、とても力強くこの言葉を伝えます。自分なんてちっぽけだと感じてしまうときにこの言葉にふれると、「そのままでいいんだよ」と、まるごと抱きしめてもらえるような、大きな安心感に包まれますね。
📝ちょっと深掘り!
この物語には、いくつかの興味深い背景があります。
- 始まりはSNSから この物語は、もともと作者のチャーリー・マッケジーさんが自身のInstagramに投稿していた一枚絵と、そこに添えられた言葉たちが始まりでした。作者自身が人生に少し迷っていた時期に、心に浮かんだ登場人物たちの対話を描いたものが、世界中の人々の共感を呼び、一冊の本として出版されることになったのです。
- 世界的なベストセラーに そうして生まれたこの本は、イギリスやアメリカで「ブック・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、全世界での発行部数は800万部を超える大ベストセラーとなりました。多くの人が、この本を「人生のバイブル」として大切にしているそうです。
- アカデミー賞受賞のアニメーション さらに、この物語は短編アニメーション映画にもなりました。驚くことに、作者のマッケジーさん自身が共同監督を務めたこの作品は、第95回アカデミー賞で「短編アニメ賞」を受賞したのです。静かで美しい絵がそのまま動き出したような映像と、心に響く対話が高く評価されました。
個人的な心のスケッチが、SNSを通じて世界中の人々と繋がり、本になり、ついにはアカデミー賞を受賞する。
この作品の旅路そのものが、物語のテーマである「自分を信じること」や「小さな優しさが持つ大きな力」を体現しているようにも思えますね。だからこそ、子どもから大人まで、多くの人の心に深く、長く残り続けるのかもしれません。
絵本の感想
『ぼく モグラ キツネ 馬』は、「さあ、読むぞ」と構えてページをめくる本というより、心が少し疲れたときや、自分がちっぽけに感じてしまったときに、ふと開きたくなる一冊です。
どのページを開いても、そこにいるのは不器用で、すこし臆病だけれど、とても正直な彼ら。その短い対話の旅に付き合ううちに、「涙は強さの証」「助けを求めることは諦めないことの証」といった、本当に大切なことに気づかされます。
彼らの言葉は、「こうしなさい」と道を指し示すのではなく、「そのままでいいんだよ」と、ただ静かに隣に座ってくれるよう。そして、自分自身の価値を思い出させてくれます。
「きみの存在は代わるものがなく、とても愛されていて、この世界にはきみにしかできないことがある」
大切な誰かへ、そして、がんばっている自分自身への贈りものにしたくなる。そんな、お守りのような一冊です。
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✍️この記事を書いた人


juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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