『ぼく モグラ キツネ 馬』|絵本の感想|傷ついた心に寄り添う、お守りのような一冊

完璧じゃなくても、ありのままの自分でいいんだと思える1冊

¥2,200 (2025/09/21 14:50時点 | Amazon調べ)

🔍こんな人におすすめ!

🌱 お子さんへ

誰かと自分を比べて落ち込んでしまう時に、ありのままの自分を好きになる勇気がもらえます。

👨‍👩‍👧‍👦 親や祖父母の方へ:子どもに伝えたい人生の普遍的な知恵や、温かい関係性の築き方について深く考えさせられます。

📚 先生や保育士の方へ:完璧を求めがちな子どもたちに、ありのままの素晴らしさを伝えたいときに。

🌍 すべての人へ:人生に迷ったとき、心が疲れたときに、そっと寄り添ってほしいときに。

📘 本に関する基本情報

📖 書名:ぼく モグラ キツネ 馬

✍️ 作/絵:チャーリー・マッケジー

🗣️ :川村元気

🏢 出版社:飛鳥新社

🎯 対象年齢:8歳〜

🌱 育まれる心の種:自己肯定感、友情、愛、困難に立ち向かう勇気

📚 内容紹介

出版社公式紹介より:
ぼくは、モグラとキツネと馬と、旅に出た。
そこで見つけた本当の”家”とは。

8歳の子どもから、80歳の大人まで。
圧巻のイラストで読む人生寓話。

少年とモグラ、キツネ、馬の冒険と心の交流を
美しいイラストとともに描いたアート絵本
“THE BOY, THE MOLE, THE FOX AND THE HORSE”の日本語版。

📝あらすじ

少年は、深い森でモグラと出会います。世界は小さく、生きることに不安を抱えていた少年は、やがてキツネ、そして馬と旅をすることに。

それぞれに違う個性を持つ4匹は、旅のなかでさまざまな問いを投げかけ合い、答えを探していきます。時には嵐に遭い、道に迷うことも。そんなとき、彼らの言葉は互いの心を支え、暗闇を照らす光となります。

彼らの旅は、どこまでも続く人生のよう。読んでいる私たちも、彼らの言葉に励まされ、大切なことに気づかされます。

📚 えほん深掘りトーク

※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

ミドリ
ミドリ

「皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、自己肯定や友情という普遍的なテーマを扱ったチャーリー・マッケジーさんの心温まる絵本『ぼく モグラ キツネ 馬』(飛鳥新社)をご紹介します。

パパ
パパ

このタイトルからはどんな物語が始まるのか、まだ想像がつかないな。表紙の独特なインク画も気になりますね。さっそく読んでいきましょう!

はる
はる

タイトル、なんだか不思議な感じ。どんなお話なんだろう、

アイシ
アイシ

うーん、カエルは出てこないのが残念…。

—————————————————————–

Scene 1 — 最初に目指したいこと

ミドリ
ミドリ

少年が『大きくなったら何になりたい?』と聞かれて、『やさしくなりたい』と答える場面が印象的ですね。地位や職業ではなく、あり方そのものを望んでいるのが素敵です。

パパ
パパ

なんだか、ハッとさせられる言葉ですよね。ついつい、『何になるか』ばかり考えがちだけど、『どう生きるか』の方がずっと大事なのかもしれないなあ。

はる
はる

優しい人って、どうすればなれるの?いつも笑顔でいること?

ミドリ
ミドリ

そうですね。でも、この本を読んでいくと、もっと深い答えが見つかるかもしれませんよ。

—————————————————————–

Scene 2 —  自分との向き合い方

パパ
パパ

『いちばんの時間のむだって、なんだとおもう?』っていうモグラの問いも、心に刺さったな。答えは『自分をだれかとくらべること』だなんて、まさにその通りだと思ったよ。

アイシ
アイシ

誰かと比べて、自分のきゅうりの大きさが小さいって思ったら、なんだか悲しくなっちゃうもんね。でも、僕のきゅうりは僕のきゅうりだもん!

ミドリ
ミドリ

その通り!他人と比べることは、自分の価値を他者に委ねてしまうことなんですよね。だから、モグラは『自分に優しくすることが、いちばんの優しさなんだ』と教えてくれているのかもしれません。

—————————————————————–

Scene 3 — 弱さを見せる勇気

パパ
パパ

『いちばん強かったのはいつ?』という問いに対する『弱さをみせることができたとき』という馬の答えも深いよね。弱さを見せることって、勇気がいることなんだよなあ。

はる
はる

弱いから泣くんじゃなくて、強いから泣くんだよって、馬が言ってたけど、強いとなんで泣くの?逆でしょ?

ミドリ
ミドリ

はるさん、良い疑問です。自分の気持ちに正直でいられること、それを隠さずに涙として流せることは、ごまかしたり我慢したりするよりも、ずっと「強い」心が必要なのかもしれません。人も自分の感情をしっかりと受け止められる「強さ」を持っているからこそ、涙を流すことができる。そんなメッセージが込められているのかもしれませんね。

はる
はる

そっかぁ。じゃあ、悔しくて泣いちゃうのも、悲しくて泣いちゃうのも、弱いんじゃなくて、自分の気持ちに正直でいるっていう証拠なんだね。なんだか、ちょっと安心した!

——————————————————————

Scene 4 — 助けを求めること

パパ
パパ

『助けを求めることは、あきらめるのとはちがう。あきらめないために、そうするんだ』という馬の言葉も、すごく力強かったな。一人で抱え込まずに、助けを求めることの大切さを教えてくれるね。

ミドリ
ミドリ

そうですね。助けを求めることは、弱さの表れではなく、前に進もうとする強い意志なんだと。これって、大人にとっても勇気をもらえる言葉ですね。

—————————————————————-

Scene 5 —みんなでいること

パパ
パパ

みんなで一緒にいられることに喜んでいる姿は、見ていて本当に温かい気持ちになったよ。

アイシ
アイシ

特別なことをしなくても、ただ一緒にいるだけでいいんだね。

ミドリ
ミドリ

そうですね。ただそばにいるだけで、心が満たされる。そんな温かい友情が、この本には詰まっています。

—————————————————————-

Scene 6 —困難との向き合い方

パパ
パパ

『自分ではどうにもならないと感じたときは…目の前にある大切なものをじっと見つめる』という言葉も心に残りました。目の前の小さな幸せに気づくことの大切さを教えてくれますね。

ミドリ
ミドリ

人生には嵐のような困難な時もあります。そんな時、目の前の大切なものに意識を向けることで、心の平穏を取り戻せるのかもしれませんね。

—————————————————————-

まとめ

ミドリ
ミドリ

この絵本は、人生の普遍的なテーマを優しく、そして深く問いかけてくれますね。自己肯定感や友情、愛といった心の種を、大切に育んでくれる一冊です。

パパ
パパ

大人が読んでも、心の拠り所を見つけられるような、そんな絵本だったな。もし、心が疲れたり、自信をなくしたりしたら、この本を開いてみてほしいね。

ミドリ
ミドリ

それぞれの言葉が、読む人それぞれの心に響くはずです。ぜひ、大切な人と一緒に読んでみてください。次回も素敵な絵本とともにお待ちしています。


🗯️ あなたの声も聞かせてください!

この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」
そんな“あなたの声”が、次の誰かの「読んでみたい!」につながります。
読んだ絵本について感じたことをぜひ教えてくださいね✍️

✨ 感想を投稿する

InstagramやXでは #今日は何読もう? での投稿も大歓迎📷

✨心に残った言葉、場面✨

きみの存在は代わるものがなく、とても愛されていて、この世界にはきみにしかできないことがある

ー大きく賢い馬が少年に語りかける場面

juniwa
juniwa

この物語で、少年はしばしば自分の存在に不安を感じたり、自信をなくしたりします。そんな少年の心に寄り添うように、大きく賢い馬が静かに、でも、とても力強くこの言葉を伝えます。自分なんてちっぽけだと感じてしまうときにこの言葉にふれると、「そのままでいいんだよ」と、まるごと抱きしめてもらえるような、大きな安心感に包まれますね。

📝ちょっと深掘り!

この物語には、いくつかの興味深い背景があります。

  • 始まりはSNSから この物語は、もともと作者のチャーリー・マッケジーさんが自身のInstagramに投稿していた一枚絵と、そこに添えられた言葉たちが始まりでした。作者自身が人生に少し迷っていた時期に、心に浮かんだ登場人物たちの対話を描いたものが、世界中の人々の共感を呼び、一冊の本として出版されることになったのです。
  • 世界的なベストセラーに そうして生まれたこの本は、イギリスやアメリカで「ブック・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、全世界での発行部数は800万部を超える大ベストセラーとなりました。多くの人が、この本を「人生のバイブル」として大切にしているそうです。
  • アカデミー賞受賞のアニメーション さらに、この物語は短編アニメーション映画にもなりました。驚くことに、作者のマッケジーさん自身が共同監督を務めたこの作品は、第95回アカデミー賞で「短編アニメ賞」を受賞したのです。静かで美しい絵がそのまま動き出したような映像と、心に響く対話が高く評価されました。

個人的な心のスケッチが、SNSを通じて世界中の人々と繋がり、本になり、ついにはアカデミー賞を受賞する。

この作品の旅路そのものが、物語のテーマである「自分を信じること」や「小さな優しさが持つ大きな力」を体現しているようにも思えますね。だからこそ、子どもから大人まで、多くの人の心に深く、長く残り続けるのかもしれません。

絵本の感想

『ぼく モグラ キツネ 馬』は、「さあ、読むぞ」と構えてページをめくる本というより、心が少し疲れたときや、自分がちっぽけに感じてしまったときに、ふと開きたくなる一冊です。

どのページを開いても、そこにいるのは不器用で、すこし臆病だけれど、とても正直な彼ら。その短い対話の旅に付き合ううちに、「涙は強さの証」「助けを求めることは諦めないことの証」といった、本当に大切なことに気づかされます。

彼らの言葉は、「こうしなさい」と道を指し示すのではなく、「そのままでいいんだよ」と、ただ静かに隣に座ってくれるよう。そして、自分自身の価値を思い出させてくれます。

「きみの存在は代わるものがなく、とても愛されていて、この世界にはきみにしかできないことがある」

大切な誰かへ、そして、がんばっている自分自身への贈りものにしたくなる。そんな、お守りのような一冊です。

この記事が気に入ったら…

この記事が気に入ったら、ぜひフォローやいいねで応援していただけると嬉しいです!

皆さんのおすすめの本や感想もコメント欄でシェアしてくださいね!



📮 感想を投稿してみる

この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」と思ったら、
ぜひあなたの感想も投稿してみてください✍️

✨ 感想を投稿する

InstagramやXでは #今日は何読もう? での投稿も大歓迎📷

✍️この記事を書いた人

プロフィール背景画像
プロフィール画像

juniwa(ジュニワ)

娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
SNSでも更新情報、トピックを発信中!

👉 X(@JUN_kyounani)
👉 Instagram(@jun_kyounani) 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です