『たまごのはなし』|絵本の感想|自分とは何か?を考える、ふしぎな一冊

誰の中にも、いろんな「たまご」が隠れている

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🔍こんな人におすすめ!

🌱 お子さんへ

自分と違う考え方の人に出会ったとき、どう接すればいいか悩んでいるお子さんに。

👨‍👩‍👧‍👦 親や祖父母の方へ:子どもの小さな疑問や挑戦を見守り、寄り添うことの大切さを感じたい方に。

📚 先生や保育士の方へ:多様性や自己肯定感をテーマにした読み聞かせの導入として、子どもたちと深く話し合いたいときに。

🌍 すべての人へ:日常の「当たり前」を問い直し、新たな視点を見つけたいすべての方に。

📘 本に関する基本情報

📖 書名:たまごのはなし

✍️ 作:しおたにまみこ

🏢 出版社:ブロンズ新社

🎯 対象年齢:6歳〜

🌱 育まれる心の種:自己肯定感、協調性、好奇心、多様性への理解

📚 内容紹介

出版社公式紹介より:
注目の絵本作家、しおたにまみこ初の絵童話!
ある日とつぜん目をさましたたまご。はじめて歩き、はじめて話す。マシュマロを起こして、キッチンの台を降り、探検にも出かけます。
読めばよむほどに引きこまれる不思議なお話を、3話収録。

📝あらすじ

『わたしはたまご。いまから、わたしのはなしをするからね。よくきいておくんだよ。』

語りだすのは、キッチンにころがっていた、ひとつぶのたまご。

ふと「なぜ、わたしは、いつまでもこんなふうにころがっているんだろう」という疑問がわき、立ち上がってみる。

外の世界にでていくと、そこには個性豊かな仲間たちがいて……。

📚 えほん深掘りトーク

※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

ミドリ
ミドリ

皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、哲学的な問いかけに満ちた、しおたにまみこさんのふしぎな絵本『たまごのはなし』(ブロンズ新社)をご紹介します。

パパ
パパ

あ、この絵本知ってるよ。表紙のたまごが、なんともいえない顔をしてるのが印象的で、ずっと気になってたんだ。さっそく読んでいきましょう!

アイシ
アイシ

たまごっていろんな料理になるんだよな~。きゅうりもいいけど、たまごかけごはんも最高だね。

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Scene 1 — 自分の「たまご」に気づくとき

ミドリ
ミドリ

最初は、ただ転がっていたたまごが『どうして私だけ?』と疑問を抱き、初めて立ち上がる場面。この素朴な問いが、物語の始まりですね。

パパ
パパ

『なんにも考えていないときは、みているものもみえていないし、きいているものもきこえていない』というフレーズは深いな 。確かにそう思うよ。

はる
はる

でもさ、たまごはどうして急に『考えた』んだろう?ずっと転がっていたのに、不思議だね。

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Scene 2 —  マシュマロとの出会い

ミドリ
ミドリ

その後、マシュマロと出会って、初めておしゃべりをします。そこでマシュマロが『話さなければ、考えていることは伝わらない』って教えてくれるのが印象的です。

パパ
パパ

ついつい話さなくてもわかるでしょって思っちゃうんだよね。

アイシ
アイシ

最初はマシュマロかじっちゃってたけど、お友達になれてよかったね。

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Scene 3 — 外の世界に出てみると

ミドリ
ミドリ

キッチンから出て散歩するシーンでは、植木鉢やクッションなど、いろんなキャラクターに出会います。みんなそれぞれ『こうあるべき』という考え方を持っていますね。

パパ
パパ

『こうあるべき』に対して「どうして?」って聞くと「あたりまえだから」や「常識だから」って結構、普段の日常でもよくある風景だなあ。

はる
はる

うえきばちのデープで口を塞いで歩いていくたまごとマシュマロが面白かった。

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Scene 4 — 異なる視点との触れ合い

ミドリ
ミドリ

旅の途中で出会ったクッションや時計との対話も印象的でした。それぞれの異なる視点や価値観に触れることで、たまごの世界が広がっていきますね。

アイシ
アイシ

たまごが時計の電池を抜いてあげたの。あれはたまごなりの親切心だったのかな?

パパ
パパ

休めないと思い込んでいる時計を休ませる良いアイディアだよね。

クッションのようにおしつけがましい人もいるし、時計のように自分の仕事は人とは違って特別な仕事でなくてはいけないと思い込んでいる人もいる。でも意外と休んでもなんとかなるんだよね。

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Scene 5 —みんな「同じ」になれたら

ミドリ
ミドリ

雨の日、マシュマロがナッツたちの喧嘩の話をします。大きすぎる、形が悪いと、お互いをけなしあう様子に、マシュマロは『みんな同じだったら喧嘩しないのに』って悩んでいました。

はる
はる

でも、みんな同じになっちゃったら、つまんないよ。

パパ
パパ

たまごはマシュマロの悩みを解決するために、ナッツを全部粉々にしてこねて、型に入れて固めるっていうとても衝撃的な解決策を提案するよね。違いをなくすために、個性を完全に破壊してしまう。たまごは悪気はないんだろうけど、これは怖いことだよね。

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Scene 6 —気づきと成長

ミドリ
ミドリ

でも、この行動を通して、たまごは初めて『今のわたしは、いじわるたまごだ』と自覚します。そして、自分の中にもたくさんのたまごが隠れていると気づきます。

パパ
パパ

自分のしたことの結果を見て、自分の多面性に気づくんだね。ちょっと変わった旅だったけど、たまごの心の旅路はこれで終わらないんだろうな。

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まとめ

ミドリ
ミドリ

今回の絵本『たまごのはなし』いかがでしたか? 自分の存在や他者との関係について、深く考えさせられる作品でしたね。

パパ
パパ

子どもたちには、たまごのように好奇心を持っていろんなことに挑戦してほしいし、大人も、当たり前だと思っていることをもう一度見つめ直すきっかけになるんじゃないかな。この絵本を読んで、ぜひ親子でたくさん語り合ってほしいですね。

ミドリ
ミドリ

今日も、素敵な絵本との出会いをお届けしました。次回もまた、皆さんの心に響く一冊をご紹介しますので、どうぞお楽しみに!それではまた〈今日は何読もう?〉でお会いしましょう!


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✨心に残った言葉、場面✨

わたしはきめた。うごくことにしたし はなすことにもした。

ー長い間じっとしていたたまごが、自分の意志で立ち上がり、声を出すことを決意する場面

juniwa
juniwa

この一文は、自分で行動を起こすことの大切さや、自分自身の可能性を信じることの始まりを感じさせてくれます。この決意があったからこそ、たまごはさまざまな出会いや発見をすることができたのでしょう。

📝ちょっと深掘り!

『たまごのはなし』は、しおたにまみこさん初の“絵童話”。目をさました〈たまご〉が歩き、話し、マシュマロを起こして台所を探検する――三つの短編「めを さましたら/さんぽ/あめのひ」で、“はじめて”に出会う驚きと世界のひろがりを描きます。
繊細な鉛筆画で独特の世界観を描き、読者を引き込みます。
本作はBIB(ブラチスラバ世界絵本原画展)2021で「金牌」を受賞し、国内外で評価を確かなものにしました。
同じ世界観をふくらませた続編『いちじくのはなし』(2023)では、たまごやマシュマロが再登場し、“語られる物語”として台所の宇宙がもう一段深くなるのも楽しいポイント。

絵本の感想

『たまごのはなし』を読んで、日常の「あたりまえ」の中にも、たくさんの疑問や発見が潜んでいると気づきました。たまごが転がるのをやめて立ち上がり、動いて、そして話してみる。その小さな決意の積み重ねが世界を広げていきます。
他人の価値観や「おしつけ」に戸惑い、マシュマロとの出会いを通して、時にぶつかり合いながらも互いを理解していく。
この絵本は、自分らしく生きることと、隣にいる誰かの個性を受け入れることの大切さを、教えてくれる一冊だと感じました。

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juniwa(ジュニワ)

娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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