
え〜、世の中には「区切り」というものがございまして。
カレンダーをめくって2月も半ばを過ぎますと、スーパーには真新しいランドセルやら文房具が並び始め、「あぁ、もうすぐ新学期だな」なんて、親御さんはどこかソワソワし始める時期でございます。
「春からはいよいよ年長さんだね」「もう小学生なんだから」。 大人はついつい良かれと思って発破をかけますがね、子どもにしてみりゃあ「そんな急に言われても困るよ」ってなもんでして。大人だって、部署異動や引っ越しの前は「今の心地いい場所から離れたくないなぁ」と足がすくむもんです。誰だって、ぬくぬくと温かい今の場所から一歩踏み出すのは勇気がいる。むしろ「ずっとこのままでいたい!」と殻にこもってしまいたくなる。
そんな、成長の階段を上る直前の、人間の愛おしい「サガ」を見事に描き出したのが今日の一冊でございます。
さあ、本日お届けするのは、あきやまただし先生の名作『たまごにいちゃん』。進級・入園を前に、殻を脱ぎたくない全ての「にいちゃん・ねえちゃん」たちに捧げる物語、はじまりはじまり。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:たまごにいちゃん
✍️ 作・絵:あきやまただし
🏢 出版社:鈴木出版
🎯 対象年齢:3歳〜
📚内容紹介(公式HPより)
本当はもう、たまごから出ているはずのたまごにいちゃんは、ずーっとたまごでいたいと思っていました。だって、たまごだったらお母さんにあたためてもらえるから。ところがある日、たいせつなたまごのからにひびが入ってしまって…。成長する子どもの心の揺れをユーモアたっぷりに描いたお話です。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。
オープニング:

もうすぐ春だね〜。はるも、4月からはまた一つお姉ちゃんになるね。

えー! おねえちゃんになったら、「じぶんでやりなさい」って言われることふえるじゃん! はる、まだこどものままでいいし!

いやはや、お嬢ちゃん。そのお気持ち、痛いほどわかりますぞ。実は今日ご紹介する絵本の主人公も、全く同じことを考えているんでございます。

Hey! 「成長しろ」っていう社会のプレッシャーに対するストライキってわけか。モラトリアムを死守する……最高にRockな「にいちゃん」の登場だぜ!
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メインセッション

さあ、たまごにいちゃん。石にぶつからないように慎重に歩きます。からにヒビが入っちゃあ大変ですからね。

弟はもう黄色いひよこになってるのに、にいちゃんは「僕はこれでいいんですよ」って。この堂々とした態度、ちょっと羨ましいな。

が、そんな平和な時間は長くは続かないのが世の常(ルール)だ。天敵のカラスが、殻を割ろうと頭上から狙ってくるんだ!

あ、にいちゃん、ぶたさんの鼻のあなににげこんだよ!

ぶたさんが鼻をムズムズさせて……「くしゅーん!」

ころころころ、くしゃ。……あぁ、なんとも嫌な音が。ついに、にいちゃんのアイデンティティである宝物の殻に、ヒビが入ってしまったんでございます!

どうしよう、にいちゃん寝られないじゃん。「ほんとうのおにいちゃんになっちゃう」って、すっごくしんぱいしてるよ……。
🎸 GIB’S ROCKER ROOM


Hey, Hey, Listen! この絵本の作者、あきやまただし先生は、東京藝術大学デザイン科卒のまさにLegendだ。『へんしんトンネル』シリーズでもKidsの心を鷲掴みにしてるよな。注目すべきは、この「たまご」というモチーフの選び方だ。赤ちゃん(たまご)と、お兄ちゃん(ニワトリ)の中間地点。この「どちらでもない不安定な状態(思春期ならぬ、たまご期!)」を視覚化するセンス、まさにDesignの極みだぜ。1978年から愛される『ノンタン』と同様、いつの時代も変わらない子ども達のDeepな葛藤を代弁してるんだ。
🍵 アイシの「寸止め」絵本落語


さあ、朝になりました。にいちゃんが目を覚ますと、殻はもうバラバラ。あきらめて「おはようございます、おかあさん」と挨拶すると、おかあさんは言いました。「あらまあっ、とってもすてきよ」と。不安いっぱいに水たまりを覗き込んだにいちゃん。そこに映っていたのは、かつての可愛い「たまご」ではございませんでした。……ところが! 自分の新しい姿を見たにいちゃん、ポツリとこう言ったんですな。「うん、きみ……」

STOOOOOP!!! そこから先は、勇気を出して自分の殻を破った奴だけが聴けるアンコールだ! 新しい景色は、自分で本を開いて確かめなきゃロックじゃねぇぜ!

てやんでぇ! ここからが、ゆで卵の殻がツルンッとむけるように、一番スッキリして気持ちのいいサゲ(オチ)なのに! アタシの口まで塞がれちゃたまらねぇ、ケロ〜!
🏠 まとめ


子どもが「甘えたい」時期と「自立したい」時期の間で揺れ動く様子が、本当にうまく描かれているよね。親としては、たまごにいちゃんのままでも可愛いけれど、彼が自分の力で「成長するのも悪くないよ」って思える瞬間を、そっと見守って応援したくなりました。春からの新生活に不安を抱えるお子さんに、ぜひ読んであげてほしいな。
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✍️この記事を書いた人
juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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