暗くてこわい“おしいれ”が、心をつなぐ冒険の入り口に

🔍こんな人におすすめ!
🌱 お子さんへ:
“こわい”の奥にあるワクワクと友情を描いた、冒険気分が味わえる一冊。
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ:
けんかを乗り越えて成長していく子どもの姿に、共感とあたたかさを感じられます。
📚 先生や保育士の方へ:
集団の中での関わりや、想像力を育てる題材として読み聞かせにも最適。
🌍 すべての人へ:
子どものころの“こわかった場所”が、心の冒険としてよみがえる名作です。
📖 まとめ:
恐怖もけんかも超えて、つながる心。想像力と友情の奇跡が詰まったロングセラー絵本。
💭 この本を読むきっかけ

ねえパパ、今日、学校で掃除してたときに、ひとりで物置に入ったら、風でドアがバタンって閉まっちゃって…

えっ、閉じ込められたの!?大丈夫だった?

うん、でも真っ暗で静かで、しばらく誰にも気づかれなくて…泣きそうになった。

それ、ぼくなら絶対に泣いてるよ

でもね、友だちの”ねいちゃん”が見にきてくれて、“はる、大丈夫?”って声かけてくれて…その時すっごくほっとしたの。

それは良かったよ。助けてくれたお友だちに感謝だね。
ちょうどね、はるが体験した“怖い場所に閉じ込められたこと”がきっかけで、二人の男の子が冒険をする絵本があるんだ。今日はそんな『おしいれのぼうけん』を読んでみよう。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:おしいれのぼうけん
✍️ 作/絵:ふるたたるひ・たばたせいいいち
🏢 出版社:童心社
🎯 対象年齢:7歳〜
🌱 育まれる心の種:想像力・勇気・信頼・友情
📚 内容紹介
お昼寝前に、ミニカーのとりっこでけんかをしたさとしとあきらは、先生に叱られておしいれに入れられてしまいます。
そこで出会ったのは、地下の世界に住む恐ろしいねずみばあさんでした。
ふたりをやっつけようと、追いかけてくるねずみばあさん。でも、さとしとあきらは決してあきらめません。手をつないで走りつづけます―。
80ページものボリュームがありながら、かけぬけるように展開するふたりの大冒険。
1974年の刊行以来多くの子どもたちが夢中になり、版を重ねてきました。累計239万部を超えるロングセラー絵本。
( 童心社公式サイトより)
📃あらすじ
お昼寝前、ミニカーのとりっこでけんかをしたさとしとあきら。
先生に叱られ、ふたりは押し入れの中に入れられてしまいます。
暗く、静かで、ちょっとこわい押し入れの中。ふたりが入りこんだのは、
いつのまにか広がっていた地下のふしぎな世界でした。
そこでふたりを待ち受けていたのは、恐ろしい「ねずみばあさん」。
逃げながら、助け合いながら、ふたりは“ひとりじゃない”ことの意味を感じていきます。
けんかしていたふたりが、押し入れの中で見つけたものとは――。
こわさの奥にある、友情と勇気の物語です。
📖 本の感想についての会話🗣️
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

ただの“おしいれ”の中で、あんなすごい冒険が始まるなんて思ってなかった…!ほんとにドキドキした

ねずみばあさんの顔、ページめくるのこわかったよ…あの“みちの両側にねずみが水銀灯持ってにらんでる”とこ、ぞわーってした!

わかる。あそこの場面夢に出てきそう…。でも、いちばんグッときたのは、さとしくんが“あーくん、てだ”って手を差し出すとこ。

最初けんかしてたふたりが、怖さの中で心を一つにしていくんだよね。あの変化がすごくよかった。

しかも、あきらくんって最初すごく弱そうだったのに、途中で今度はさとしくんを励ましてたよね。

あれ、感動しちゃった。ちょっとずつ“ほんとの友達”になっていくのが見えて。

怖い場所で、自分だけじゃなく相手のことも思えるって、すごく勇気がいることだよ。
さとしくんの存在があきらくんを強くしたんじゃないかな。

友達ってすごいね。

手をつなぐとか、声をかけるとか、それだけで勇気がもらえるんだね。ぼくも、怖くなった時は二人の手、探しに行くから!
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✨心に残った言葉、場面✨
あーくん、てだ。てをつなごう。
ーねずみに食べられそうになっているあきらを助けようと、さとしが手を伸ばす場面

ねずみに食べられそうになっているあきらに、さとしが手を伸ばす場面。
さっきまでけんかしていたのに、怖い中で自然と手を差し出すところに、ぐっときました。
「てをつなごう」って、ただそれだけで、すごくあたたかい言葉だと思います。
📝ちょっと深掘り!
『おしいれのぼうけん』の作者、**ふるたたるひ(古田足日)**さんは、「子ども自身が世界をどう感じているか」に真正面から向き合ってきた児童文学者です。
この作品は、東京都内のある保育園で子どもたちが押し入れに入って遊んでいた様子をヒントに着想されたといわれています。
実際、子どもたちが自分の力で想像し、不安とたたかいながら関係を築いていく様子が、リアルに描かれています。
絵を手がけた**たばたせいいち(田畑精一)**さんは、教育現場でも長く活躍された画家で、美術教育と絵本制作を両立してきました。
本作では、怖さや緊張感と同時に、登場人物たちの微細な表情の変化を丁寧に描き、読者を物語の世界へ引き込みます。
1974年の刊行以来、累計239万部を超えるロングセラー。
「押し入れ」という狭くて身近な空間が、いつしか読者自身の“冒険の入り口”になるこの絵本。
子ども時代の「こわさ」や「つながる安心」を、思い出すような一冊です。
juniwaのひとりごと
子どもにとって“こわい場所”は、ただ怖いだけじゃなくて、想像の入り口でもあるんだと思います。
二人の男の子が、けんかをきっかけに押し入れに入り怖さの中で手をつなぎ、冒険のなかで友情が芽生え、少しずつ成長していく姿が心に残ります。
「おしいれ」という何気ない日常の場所が、子どもたちにとっては手に汗握る冒険の場に。見事に描き出されていると感じました。
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✍️この記事を書いた人


juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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