『十二支のおはなし』|絵本の感想|なぜネズミが1番? 迫力満点な競争が楽しい一冊

お正月の定番、その由来を知る楽しさ

¥1,320 (2025/05/13 14:03時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
\商品券4%還元!/
Yahooショッピング

🔍こんな人におすすめ!

  • 🌱 お子さんへ
    ねずみが牛の背中にのった!? 思わず「えっ!」と声が出る展開に、子どもも釘づけ。干支の順番が楽しく覚えられます。
  • 👨‍👩‍👧‍👦 親や祖父母の方へ
    「あなたは何年生まれ?」そんな会話のきっかけになる絵本。お正月の読み聞かせにもぴったりな一冊です。
  • 📚 先生や保育士の方へ
    年末年始の行事絵本として、行事と暦を学ぶ導入におすすめ。動物たちの個性を話し合うことで、性格やルールの大切さにも触れられます。
  • 🌍 すべての人へ
    昔話として語り継がれてきた干支の由来に、ユーモアと味わいがプラスされた本作。どの動物もどこか憎めない魅力があります。
  • 📖 まとめ
    「どうして猫は入っていないの?」そんな素朴な疑問にも答えてくれる一冊。干支の世界が、ちょっと面白く、ちょっと深くなる絵本です。

📘 本に関する基本情報

📚タイトル: 十二支のおはなし

✍️作者: 内田麟太郎

🏢出版社: 岩崎書店

🎯対象年齢: 4歳~小学校低学年

『十二支のおはなし』は、干支がどうやって決まったのかをユーモラスに描いた絵本です。子どもたちが動物たちの個性豊かなやりとりを楽しみながら、十二支について学べる一冊です。

🌱育まれる心の種

挑戦する心、努力の大切さ、動物たちの個性を知ること

あらすじ

昔々、神様が動物たちに言いました。「元日の朝、神殿に来た順番で十二支を決める」と。動物たちは一斉に準備を始め、元日の朝、レースがスタートします。ウシやトラ、ウマたちが力を合わせたり、さまざまな方法でゴールを目指す姿が描かれています。


📚 えほん深掘りトーク

※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

ミドリ
ミドリ

皆さん、こんにちは!『今日は何読もう?』の時間です。今回は、お正月も近づいてきたこの時期にぴったりの、十二支の由来を描いた内田 麟太郎さん作、山本 孝さん絵の、ゆかいでリズミカルな絵本『十二支のおはなし』(岩崎書店/2002年)をご紹介します。

パパ
パパ

お、十二支! こういう動物たちが神様の元に集まってレースする設定って、なんだかワクワクしますよね。ドラゴンボールの『天下一武道会』みたいな、オールスターが集結する瞬間の高揚感があります。

はる
はる

あ、十二支って、学校でちょっと聞いたかも。 でもさ、なんでネコ年はないの?

アイシ
アイシ

おやおや、はるさん。世の中にはね、間に合うものと間に合わねぇものがござんして。ネコ旦那のうっかりは、ちいとばかしタチが悪いようで…さて、どんな一席になりますかねぇ。

ギブ
ギブ

フン、レースねぇ…。一番乗りを目指すってのは悪くねえが、大事なのはスピードじゃねえ、そこに至るまでの『ソウル』だぜ。さて、この『十二支のおはなし』にはどんなグルーヴがあるんだか。

—————————————————————–

Scene 1 — とにかく絵の迫力がすごい『十二支のおはなし』

ミドリ
ミドリ

まずページを開いて圧倒されるのが、山本 孝さんの描く絵の迫力ですよね。動物たちの表情や動きが、とてもダイナミックで。

パパ
パパ

わかります! 特に動物たちが一斉にスタートする見開きページ。あの躍動感は、まるで大作映画の合戦シーンですね。キャラクターデザインも個性的で、どの動物も一癖ありそうな顔つきなのがいいですね。

はる
はる

イノシシ、めっちゃ速そうだった!『ちょとつもうしん』ってこういうこと? でも、神様もけっこう適当っていうか、門番も寝てるし…大丈夫なの、このレース。

—————————————————————–

Scene 2 —  『十二支のおはなし』で語られる、それぞれのゴール

ギブ
ギブ

フン。イノシシみたいに真っ直ぐ突っ走るのもロックだが、ゴールシーンは動物ごとに違ったグルーヴがあるぜ。ただ速いだけじゃねえって話だ。

ミドリ
ミドリ

そうですね。ヘビやサルのゴールの仕方など、それぞれの動物の特性を生かした(?)ユニークな結末が描かれています。

アイシ
アイシ

いやはや、ゴールの形も十人十色、いや『十”獣”十色』ってやつで。手練手管もあれば、棚からぼたもちもある。世の中、まっすぐ行くだけが能じゃねぇって寸法ですな。

—————————————————————–

Scene 3 — 物議をかもす?『十二支のおはなし』のネズミの戦略

はる
はる

でもさ、やっぱりネズミはずるくない? ウシの背中に乗って行って、最後だけピョンって。

パパ
パパ

うーん、戦略勝ちとも言えるかなぁ。頭を使ったネズミと、力と誠実さで進んだウシ。どちらを評価するか…。『銀河英雄伝説』で言うところの、ヤン・ウェンリー的な知略か、ラインハルト的な突破力か…みたいな。

——————————————————————

Scene 4 — 『十二支のおはなし』のリズミカルな文体

ミドリ
ミドリ

内田 麟太郎さんの文体も、声に出して読みたくなるリズミカルさがありますね。『ひた ひた ひた ひた』とか『どど どど どど どど』とか、オノマトペ(擬音語・擬態語)が楽しいです。

ギブ
ギブ

ああ。言葉にビートが効いてるな。絵の迫力と、テンポのいい言葉。このコンビネーションが、この『十二支のおはなし』のロック度を上げてるワケだ。

—————————————————————-

Scene 5 —そして、やっぱりネコが…

パパ
パパ

そして、物語の最後を締めくくるネコのエピソード…。これはもう、お約束ながらも切ないですよね。

ミドリ
ミドリ

ネズミにだまされたと知ったネコがどうなったのか…このお話が、今もネコがネズミを追いかける理由になっている、という締めくくりですね。

はる
はる

ふーん。でもさ、ネコもネズミに聞かずに自分で神様に聞きに行けばよかったんだよ。

アイシ
アイシ

おっと、はるさん、手厳しいや。まぁ、うっかりが招いた大騒動。落語で言えば『粗忽長屋(そこつながや)』みたいなもんですかねぇ。ケロっと忘れるには、ちいとばかり根が深いようで。


まとめ

ミドリ
ミドリ

内田麟太郎さんと山本孝さんのコンビが贈る『十二支のおはなし』。お正月の定番ですが、何度読んでも新しい発見がある、エネルギッシュな一冊でした。

パパ
パパ

うん、自分の干支がどうやってゴールしたのか、子どもと一緒に探すのも楽しいですよね。家族のコミュニケーションにもなります。

はる
はる

わたしはやっぱりウシが一番だと思うけど…。まあ、ネズミも頑張ったってことにしておくか。

アイシ
アイシ

これぞまさに『因果は巡る』。ネズミ旦那のちゃっかりが、ネコ旦那の怒りを買ったってぇお話で。いやはや、世の中ってのはねぇ…。

ギブ
ギブ

フン。レースの結果がどうであれ、どいつもこいつも自分のスタイルを貫いたってワケだ。それが一番ロックだぜ。まぁ、読まなきゃ損なのは確かだな。

ミドリ
ミドリ

次回もまた、皆さんの心に響く一冊をご紹介しますので、どうぞお楽しみに! それではまた〈今日は何読もう?〉でお会いしましょう!


✨心に残った言葉、場面✨

それからだ。ねこがねずみをみるとおっかけるのは。「だましたなあ!」

ーねずみにだまされて十二支に入れなかった猫が、ねずみに怒り追いかけるようになった場面

juniwa
juniwa

この言葉を読んだ瞬間、「ああ、そういうことだったのか!」と納得しながらクスッと笑っちゃいました。猫とねずみの関係がこんな昔話に由来しているなんて、思わず誰かに話したくなるおもしろさがありますよね。だまされた猫の気持ちを考えると少しかわいそうだけど。

📝ちょっと深掘り!

🟢 『十二支のおはなし』とは?

『十二支のおはなし』は、内田麟太郎さんが文を、山本孝さんが絵を手掛けた絵本で、2002年に岩崎書店から出版されました。

🟢 作者・内田麟太郎さんについて

内田麟太郎さんは、1941年福岡県大牟田市生まれの絵本作家・詩人です。詩人としての活動を経て、絵本作家としても多くの作品を手掛けています。代表作には、

• 『さかさまライオン』(絵・長新太)

• 『うそつきのつき』(絵・荒井良二)

などがあり、数々の賞を受賞しています。

内田さんは、絵本の言葉遣いに特にこだわり、「絵本には絵本の言葉があります」との考えのもと、詩的でリズミカルな文章を紡ぎ出しています。

📚 参考: ミーテ インタビュー

🟢 絵を担当した山本孝さんについて

山本孝さんは、1972年愛媛県生まれの絵本作家・イラストレーターです。大阪デザイナー専門学校編集デザインコース絵本科を卒業後、絵本作家として活動を開始しました。「あとさき塾」で絵本制作を学び、現在は東京都在住です。山本さんのイラストは、ダイナミックで力強く、特に『十二支のおはなし』では、動物たちの個性を鮮やかに描き出しています。

絵本の感想

子どもの頃に読んだ『十二支のおはなし』は、もっと淡々とした昔話の挿絵、というイメージでした。でも、この内田さんと山本さんのコンビによる『十二支のおはなし』は、まったくの別物。

まず、動物たちの「圧」がすごい(笑)。とくにイヌとサルのいがみ合い、イノシシの猪突猛進っぷりなど、人間味あふれる(?)キャラクター造形に引き込まれます。

「ネズミはずるい」と子どもは言いますが、大人になって読むと、「いや、これはルールの中で最善を尽くした知恵だ」とネズミを弁護したくもなります。一方で、だまされたネコの姿には、やっぱり胸がチクリと痛む…。

単なる「お正月の行事絵本」としてだけでなく、それぞれの生き方や個性がぶつかり合う、ダイナミックな群像劇として楽しめる一冊です。

📚 この本をチェック!Amazon・楽天・Yahoo!で探す

¥1,320 (2025/05/13 14:03時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
\商品券4%還元!/
Yahooショッピング

この記事が気に入ったら、ぜひフォローやいいねで応援していただけると嬉しいです!皆さんのおすすめの本や感想もコメント欄でシェアしてくださいね!


📮 感想を投稿してみる

この絵本を読んで「うちもそうだった!」「このセリフが好き!」と思ったら、
ぜひあなたの感想も投稿してみてください✍️

✨ 感想を投稿する

InstagramやXでは #今日は何読もう? での投稿も大歓迎📷

✍️この記事を書いた人

プロフィール背景画像
プロフィール画像

juniwa(ジュニワ)

娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
SNSでも更新情報、トピックを発信中!

👉 X(@JUN_kyounani)
👉 Instagram(@jun_kyounani) 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です