測れない愛情を伝え合う、心温まる物語

🔍こんな人におすすめ!
🌱 お子さんへ:
目に見えない『好き』を伝えようとするチビウサギの姿から、自分の気持ちを表現する楽しさを知るきっかけに。
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ:子どもの真っ直ぐな愛情を深く受け止めたい大人に、そして大きな安心感を伝えたいと願う大人に。
📚 先生や保育士の方へ:コミュニケーションの本質や、言葉にできない感情の伝え方を考えるヒントが欲しい方に。
🌍 すべての人へ:愛情を伝え合うことの喜びと、その深さを分かち合いたい方に。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:どんなに きみがすきだか あててごらん
✍️ 作/ 絵:作サム・マクブラットニィ 絵アニタ・ジェラーム
🗣️訳:小川仁央
🏢 出版社:評論社
🎯 対象年齢:2歳〜
🌱 育まれる心の種:愛情表現、共感、安心感、コミュニケーションの楽しさ
📚 内容紹介
出版社公式紹介より:
チビウサギが、うでをいっぱいにひろげて「きみのこと、このぐらいすきだよ」。するとデカウサギは、ずーっとながいうでをのばして…。とんだり、はねたり、体ぜんたいをつかって、相手への思いのふかさをくらべっこ。二わのウサギの、あたたかく心にしみいる愛のお話。
📝あらすじ:
寝る前の時間、小さなチビウサギが大きなデカウサギに問いかけます。「どんなに君が好きだか当ててごらん」と。チビウサギは自分の腕を広げて「このくらい」と愛情を示しますが、デカウサギはもっと長く腕を広げて応えます。そこから、チビウサギは背伸びをしたり、逆立ちしたり、跳ねたり、知っている道や川までの距離で愛情の大きさを伝えようと必死になります。デカウサギはいつも、その愛情を優しく包み込むように、さらに大きな表現で応えるのです。最後には、チビウサギが思いつく最大の愛情表現をしますが、それに対するデカウサギの言葉が、この物語に深い余韻を残します。
📚 えほん深掘りトーク
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

今回は、サム・マクブラットニィ作、アニタ・ジェラーム絵の心温まる絵本、『どんなにきみがすきだかあててごらん』を深く読み解いていきます。

これは本当に素敵な絵本ですよね。うさぎとデカウサギ。この2羽がお互いへの愛情を一生懸命伝え合おうとする姿が心に響きます。

ちびうさぎ、おおきなうさぎの耳につかまっちゃってかわいい。
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Scene 1 — 愛情表現の始まり

物語はチビウサギがデカウサギに「どんなに君が好きだか当ててごらん」と問いかけるところから始まります。この問いかけ自体が、もう愛情表現のスタート地点ですよね。

ここから、その愛情の大きさを目に見える形にしようとする、微笑ましいくらべっこが始まるわけですね。

なんか、ちびうさぎの気持ちわかる!もっともっとって、伝えたい気持ちになるんだよね。
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Scene 2 — ちびうさぎの必死な「くらべっこ」

最初にちびうさぎは腕を広げて「このくらい好きだよ」と示すのですが、デカウサギはもっと長い腕で応えます。

それで終わらずに、ちびうさぎが精一杯背伸びまでしちゃう!

子どもが自分の持てる最大限のもので気持ちを伝えようとしていて微笑ましいんだよね。
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Scene 3 — 体全体で伝える気持ち

ちびうさぎは、逆立ちしたり、ぴょんぴょん跳ねてみたりと、どんどんスケールを大きくして愛情を示そうとしますね。

言葉だけじゃなくて、体全体で表現しようとしている!

コミュニケーションのとても本質的な部分だね。
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Scene 4 — アニタ・ジェラームの絵が語る感情

アニタ・ジェラームさんの絵も、この物語の感情の豊かさを見事に捉えていますよね。

淡い色使いと柔らかな線で描かれたウサギたちが、言葉にならない愛情の温かさや、ちびうさぎの健気な動きをより深く伝えてくれていますよね。

考えすぎて眠くなっちゃう、ちびうさぎの表情が大好き。
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Scene 5 — 月への思いと深いささやき

眠くて何も思いつかないちびうさぎが、ふと夜空を見上げ、「僕、お月様に届くぐらい君が好き」と最大の表現をしますね。

お月さままでって、すごく遠いよね!

ここで物理的な限界を超えて、想像力の世界で表現しようとする。そして、ちびうさぎが眠りについた後の、デカウサギのささやき。これが物語の核心です。
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Scene 6 — 愛情の深さ

デカウサギがささやいた言葉には、単なる距離以上の特別な意味が込められているように感じます。

そうですね。この言葉には愛情が一方通行ではなく、常に相手を包み込み、そして戻ってくる場所があるような、永続性や普遍性を示唆しているのかもしれません。

愛情のキャッチボールっていうか、無限ループだよね!
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Scene 7 — 愛情表現の尊さ

この絵本は、言葉や比較で愛情を完全に表現することは難しいけれど、それでも伝えようとすること自体が尊い、ということを描いているのかもしれませんね。

完璧には伝わらなくても、伝えようと工夫したり、表現を探し続けたりする。そのプロセス自体が、関係性を豊かにしていくんだと思いますね。

ママやパパが「大好きだよ」って言ってくれると、すごく嬉しい!私もちびうさぎみたいに、いーっぱい伝えたい!
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まとめ

ちびうさぎとデカウサギの愛情深いやり取りは、世代を超えて愛される普遍的なコミュニケーションの姿を描いていますね。この絵本は、測りきれない愛情をどう表現し、どう受け止めるか、私たち自身の関係性を見つめ直すきっかけを与えてくれるでしょう。あなたは、大切な人にどんな風に気持ちを伝えていますか?次回も、皆さんの心に響く素敵な絵本をご紹介できるよう、準備しておきます。どうぞお楽しみに!
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✨心に残った言葉、場面✨
「ぼくは、きみのこと、おつきさままでいってーかえってくるぐらい、すきだよ」
ー木の葉のベッドにチビウサギを寝かせた後、デカウサギがささやく場面

木の葉のベッドにチビウサギを寝かせたあと、デカウサギがそっとささやく一言。「行って」だけでなく「帰ってくる」まで含めた往復は、愛情が一方通行ではないことの約束のよう。測れない思いを、なんとか測ろうとする小さな試みに、さらに大きな安心で応える場面でした。
📝ちょっと深掘り!
『どんなにきみがすきだかあててごらん』は、サム・マクブラットニィさんが文章を、そしてアニタ・ジェラームさんが絵を手がけた、心温まる絵本です。
作者であるサム・マクブラットニィさんの紡ぎ出す物語は、ちびうさぎとデカウサギが愛情を一生懸命伝え合おうとする、シンプルでありながらも深い構成が特徴です。目に見えない「好き」という感情を、なんとか相手に伝わる形にしようとする微笑ましい「くらべっこ」が、物語の愛情表現のスタート地点となっています。
そして、この物語に温かい息吹を与えているのが、アニタ・ジェラームさんの絵です。彼女の淡い色使いと柔らかな線で描かれたウサギたちの姿は、言葉では表現しきれない愛情の温かさや、ちびうさぎの健気な動きをより深く、読み手の心に伝えてくれます。特に、愛情表現を考えあぐねて眠くなってしまうちびうさぎの表情は、その愛おしさが秀逸だと評されています。
この二人の作り出す世界観が、「暖かく心にしみる愛のお話」として、世代を超えて長く愛され続ける理由なのでしょう。愛情を完璧に伝えるのは難しいけれど、それでも伝えようと工夫し続けるプロセスそのものが関係性を豊かにしていくという、普遍的なコミュニケーションの姿が描かれています。
絵本の感想
読み進めるほど、ことばの“比べっこ”が競争ではなく、安心へと静かに着地していくのが心地よかったです。クライマックスの
「おつきさままでいって、かえってくるくらい」
という往復の一言には、距離の大きさよりも戻ってくる約束のぬくもりを感じました。子どもが自分なりの最大値で「すき」を測ろうとする、その懸命さを丸ごと受け止めて、さらに大きな円で包む―デカウサギの応えは、愛情が一方通行ではないことをやさしく教えてくれます。
日々のコミュニケーションを大切にしようと、改めて感じさせてくれる一冊です。
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✍️この記事を書いた人


juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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