すれちがってもやっぱり君が好き。
🔍こんな人におすすめ!
- 🌱 お子さんへ
仲良しなのにケンカしちゃうことあるよね。読んだあとに「ごめんね」が言いたくなる絵本です。 - 👨👩👧👦 親や祖父母の方へ
兄弟げんかや親子のすれ違い。見守る側としても思わず胸がチクッとしますが、最後はあたたかい気持ちになれます。 - 📚 先生や保育士の方へ
“友だちとケンカしたときどうする?”そんな会話のきっかけにぴったり。相手の気持ちを想像する大切さを伝えられます。 - 🌍 すべての人へ
「だいじな人にほど、つい強く言ってしまう」──そんな経験、ありませんか?
子どもだけじゃなく、大人の心にもじんわり響く物語です。 - 📖 まとめ
ケンカして、すれ違って、でもやっぱり――きみがだいじ。
大切な誰かのことを思い出す、静かな雪の日の絵本です。
💭 この本を読むきっかけ

この間、ここちゃん(友達)とケンカしちゃった…。

えー、ここちゃんとはいつも仲良く遊んでいるのにどうしたの?

うん、好きな歌のことでね。はるの推している曲と違う曲が良い!って言われて、なんかムキになっちゃったの。

あぁ、あるある。仲が良い人に対してほど自分の気持ちを強く言いたくなっちゃうんだよね。

僕もある!カエルの歌が1番って言ったのにダンゴムシの歌の方が良いって言われて、ムッてなった時あった。

ちょうどね、そんな“ちょっとしたすれちがい”から始まる、やさしいお話があるんだ。
『しろちゃんとはりちゃん』仲直りしたくなる気持ち、きっと思い出すと思うよ。
📖本に関する基本情報
- 📖 タイトル:しろちゃんとはりちゃん
- ✍️ 作者:たしろちさと
- 🏢 出版社:ひかりのくに
- 🎯 対象年齢:3歳〜
- 🌱 育まれる心の種:思いやり、共感、友情、感情表現
- 📚 出版社内容紹介:
しろうさぎのしろちゃんと、はりねずみのはりちゃんは大の仲良し。森の家で一緒に住んでいます。
しかし、ちょっとしたことで大ゲンカに。大雪の中へ飛び出して行ったまま帰ってこないはりちゃんの事が気になり、妄想が膨らんで…。
果たして二人は仲直りできるのか…?
(内容紹介:ひかりのくに公式サイトより引用)
📖 本の感想についての会話🗣️
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

しろちゃん、いろいろ妄想しすぎてたけど…気持ちわかる。

『カレーなんかどうだっていいんだよう』って言ったとこ、ぐわーってきた!きみがだいじって、ちゃんと言えてよかった~!

ケンカしても、ちゃんと『ごめんね』が言えたら大丈夫なんだよね。

わたしも、ここちゃんに明日ごめんねしようかな…。

うん。そうしな。大丈夫。仲のいい友達とか、家族とか…近い人にこそ、ちょっとしたことでぶつかっちゃうことってよくあることだよ。

わかるー!ぼくもパパに『きゅうり食べすぎ!』って怒られたとき、ムカッとしたけど、あとでさみしくなったもん。

うん。明日学校でごめんねっていうよ。それにね、この絵本、しろちゃんの困ってる顔がほんとに“心配してる”って伝わってきて…絵もすごくやさしくて、大好き。
✨管理人が心に残った言葉、場面✨
ぼくはカレーなんかどうだっていいんだよう。きみがいちばんだいじなんだよう。
ーはりちゃんともう会えないと思った時にしろちゃんが雪の中、泣き崩れる場面

“ごめんね”も言えずに、離れてしまった友だち。
心配で、寂しくて、後悔して…しろちゃんが雪の中で泣き崩れるまでに、
そんな想いが全部にじんでいて。
たしろちさとさんの優しいタッチの絵だけに、感情にまっすぐ響いてきます。
この場面は、娘に読み聞かせながら、自分も必ず泣いてしまい…
毎回、最後まで読みきるのが本当にむずかしいです(苦笑)
📝ちょっと深掘り!
たしろちさとさんは、大学で経済学を学んだのち、4年間の会社勤めを経て絵本の世界へ。
2003年、マイケル・ノイゲバウアー氏の編集により単行本デビュー作『Chameleon’s Colors』(日本語版『ぼくはカメレオン』)が世界7ヶ国語で同時発売され、一躍注目を集めました。
以降、『5ひきのすてきなねずみ ひっこしだいさくせん』で第16回日本絵本賞を受賞、また『ぼく うまれるよ』(アリス館)でBIBブラティスラヴァ世界絵本原画展にも入選するなど、国内外で高い評価を受け続けています。
たしろさんの絵本の魅力は、動物たちの愛らしい表情と、どこかノスタルジックであたたかな世界観。
『しろちゃんとはりちゃん』でもその作風は健在で、優しい線と色づかいのなかに、子どもの複雑な気持ちがしっかり描かれています。
「動物、カバ、犬も猫も好き」「おいしいもの、ミステリー、さんぽが好き」――そんな“好き”がつまったたしろさんの作品には、どのページにも、作家ご本人の温もりが息づいています。
管理人のひとりごと
ほんとうにだいじな人とだからこそ、ぶつかってしまうことがある。
ちいさなことが引き金になって、ふたりのあいだに静かな雪が降る。
しろちゃんが泣き崩れる場面。
声を出さずにぽろぽろ涙をこぼしている娘の隣で、わたしも泣いた。
この絵本を読むと、あのとき言えなかった「ごめんね」や、
あの人に伝えそびれた「だいじだよ」が、ふわりと浮かんでくる。
たしろちさとさんの絵は、そんな気持ちをそっと受けとめてくれる。
読み終わったあと、娘をぎゅっとしたくなった。
ちゃんと伝えられるうちに、ね。
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