たりないものが見つかる時、「すみっこ」に、光が差しこむ。

🔍こんな人におすすめ!
🌱 お子さんへ:
自分だけの場所がほしい子、すみっこが落ち着く子にぴったり。ひとりの時間の大切さがやさしく伝わります。
👨👩👧👦 親や祖父母の方へ:
子どもが「ひとりになりたい」と言ったとき、どうしていいか迷うことはありませんか?そんな気持ちにヒントをくれる絵本です。
📚 先生や保育士の方へ:
子どもたちの“安心できる場所”について考えたり話し合ったりするきっかけになります。
🌍 すべての人へ:
落ち着ける場所がほしいと感じている人に。自分の時間と、誰かと過ごす時間、どちらも大事だと気づかせてくれます。
📖 まとめ:
ひとりでいるのが好きな人にも、ちょっとさびしくなるときがある。そんな気持ちにそっと寄り添ってくれる絵本です。
💭 この本を読むきっかけ

パパ〜!今日ね、クラスの席替えで一番すみっこの席になったの!

ずいぶん嬉しそうだね。どうしてすみっこがいいの?

うーん、なんかね、後ろも横も壁で、安心するの。全部が見えて、自分のペースでいられるんだよ

ぼくもすみっこ大好き!だれにも見つからない感じがいいんだよね〜。あと静か!

なるほど。じゃあ今日ははるもアイシも大好きな「すみっこ」がテーマの絵本を読もうか。
📘 本に関する基本情報
📖 書名:ぼくのすみっこ
✍️ 作/絵:ジョオ
🏢 出版社:ほるぷ出版
🎂 対象年齢:5歳〜
🌱 育まれる心の種:安心感、居場所の大切さ、自分を知ること、つながり
内容紹介(出版社公式サイトより引用):
部屋のすみっこにやってきた、カラスの子。自分だけのおちつくすみっこに、すきなものを集めていきます。ベッドに、本に、植物に、音楽。でも、なにかがたりない……。
絵本のノド(綴じ目)を部屋のすみに見立て、カラスの子が自分だけの空間をつくりあげていくようすが描かれます。ひとりの空間がたっぷり満たされたあとに、からすの子が見つけたものは−−。韓国の新進気鋭作家による、子どもから大人まで何度もめくりたくなる絵本。
📃あらすじ
カラスの子が見つけたのは、部屋のすみっこ。
誰にもじゃまされず、静かで落ち着けるその場所を、自分だけの空間にしようと決めました。
お気に入りのベッドを置き、本を並べ、植物や音楽で満たしていく。
だんだん「自分らしいすみっこ」ができあがっていくけれど、心の中にはまだ、小さな違和感が残っています。
「なにかが、たりない──」
その気持ちの正体に気づいたとき、カラスの子のすみっこは、もっとあたたかい場所に変わっていきます。
📖 本の感想についての会話🗣️
※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

読んでたら、なんか静かだけど落ち着く絵本だったね

うん。言葉が少なくて、カラスの子が“なにか足りないなあ”って考えているのが伝わってきたよね。

しかもさ、ページのまんなかがすみっこになってたの、面白かった!

あれ、面白いアイデアだったよね。読んでいる方も一緒に“すみっこ”に入り込んでるみたいな感じがしたよ。

すみっこに自分の好きなものを並べてくとこ、すごく気持ちわかる。わたしもやってるし。

でも最後にカラス、好きなものに囲まれてほっとしていたのに窓を作ったよね。なんでだろ?

すみっこに一人でいるのは落ち着くけど、急に誰かと話したくなることもあるよね。そういうことなんじゃない?

そう。カラスくんは、ひとりの時間をたっぷり味わったあとで、“誰かとつながりたい”って思ったんだろうね。だから閉じていた“すみっこ”に、“外と繋がる入口“として窓を作ったんじゃないかな。

ぼくの押入れのすみっこにも窓が欲しいなあ。

それは無理だね。
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— みんなのお家 40代さん
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✨心に残った言葉、場面✨
まだ なにか たりない……。
ー好きな場所に好きなもので囲まれても何かが欠けていると気づいた場面

ふかふかのベッド、心おどる本、心地よい音楽。 カラスの子が自分の「好き」だけを集めて作り上げた、完璧なはずのすみっこ。
満たされているはずなのに、どこか寂しい。安心できる場所にいるはずなのに、誰かとつながりたくなる。 この、大人になっても時々訪れる「言葉にしにくい感情」を、この絵本は優しく見せてくれたように感じます。
📝ちょっと深掘り!
『ぼくのすみっこ』の作者は、韓国出身の絵本作家・イラストレーターの**ジョオ(Joowon Oh)**さん。
本作は彼女のデビュー作で、韓国では2022年に『나의 구석방(ナエ クソッパン/私のすみっこ部屋)』として出版されました。
「구석방」とは“隅っこの部屋”という意味で、絵本の構造そのものが部屋のすみっこ(=絵本のノド)として表現されているのが大きな特徴です。ページをめくるたび、読者自身がすみっこに入り込んでいくような不思議な感覚があります。
ジョオさんは、グラフィックデザイナーとしても活動しており、洗練された色づかいや静けさのある構図が印象的。言葉を多く語らず、絵の間(ま)や余白で感情を伝える作風は、まさに“読むというより感じる絵本”という印象です。
「すみっこにいる時間がすき」という思いを、子どもだけでなく大人もどこかで持っている。
そんな“心の居場所”をそっと照らしてくれる作品だからこそ、世代を超えてじんわり響くのかもしれません。
🔸出典・参考:
作者Instagram(@joowonoh)
ほるぷ出版公式サイト
韓国語版書誌情報(Yes24 Korea)
juniwaのひとりごと
子どものころ、部屋のすみっこや押し入れの中がなんだか落ち着いて、よくひとりでこもってました。
誰にもじゃまされない感じが、すごく好きで。
でも、ずっとひとりだと、ちょっとだけ寂しくなる時もあるんですよね。
この絵本を読んで、「ああ、あのときの気持ちって、こういうことだったんだな」って思いました。
すみっこにこもりたくなる日もあるし、誰かに声をかけたくなる日もある。
そのどっちも、大事にしていいんだなって、カラスの子が教えてくれた気がします。
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✍️この記事を書いた人


juniwa(ジュニワ)
娘との読み聞かせをきっかけに、絵本の魅力にどっぷりハマっています。
子どもも大人も楽しめる、心に響く絵本を日々探しています。
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