『の』junaida|レビュー|「の」から始まる想像の旅。

「の」が導く聞いたことも見たこともない美しい景色と物語。

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🔍こんな人におすすめ!

  • 🌱 ふしぎなお話が好きなキミへ
    「これってどうなってるの!?」って思わずページをめくりたくなる!
    ことばがつながるって、こんなにおもしろいんだ。
  • 👨‍👩‍👧‍👦 親子でゆっくり絵本を楽しみたい人へ
    読み聞かせしながら「これ、どこまで行くの?」なんて会話がはずむはず。
    絵もきれいで、眺めてるだけでも楽しいよ。
  • 📚 子どもと接するお仕事をしてる方へ
    ことばのリズムが心地よくて、繰り返し読みたくなる絵本です。
    子どもたちの想像力をグッと引き出してくれます。
  • 🌍 ちょっと疲れた大人にも
    意味よりも感覚で楽しむ時間、たまにはいいかも。
    「の」が導いてくれる世界に、身をまかせてみてください。

💭 この本を読むきっかけ

はる
はる

ねえパパ、今日ね、わたしの 同じクラスの 友達の ひろちゃんの 2学年上の お姉ちゃんの お弁当を入れる袋の はしっこに縫い付けてあった 動物の ワッペンの デザインが白色の 熊ちゃんで、とても可愛かったの!

アイシ
アイシ

えっ!?ひろちゃんの お姉ちゃんの…おべんとうの…わっぺんの…くまちゃん!?の・の・の・の・の大行列〜!!

パパ
パパ

それだけ“の”がつながると、もはや冒険だね。
そういえば、ちょうどこの前、仕事で大阪に出張したときに立ち寄った絵本屋さん『の君に本を』で、店主のチエさんに素敵な絵本をおすすめしてもらったんだ。
タイトルは――junaidaさんの『の』。
ちいさな“の”がつないでいく、不思議な世界を旅できる絵本だよ。

はる
はる

絵本の名前が「の」!?タイトルも不思議。どんな話だろ?

▶️ ✨素敵な絵本屋さん「の君に本を」公式サイトは こちら です。

📖本に関する基本情報

  • 📘 書名:の
  • 🖊️ 作者:junaida(ジュナイダ)
  • 🏢 出版社:福音館書店
  • 📅 発行年:2022年
  • 🎯 対象年齢:5歳くらいから大人まで
  • 🌱 育まれる心の種:ことばの感性、想像力、世界をつなぐ視点

📖 出版社紹介文の前置き:
この絵本では、“の”という言葉の力が、ことばとことばを繋ぎ、ひとつの壮大な世界をつくりあげます。
読み進めるごとに、まるで詩のように広がっていくイメージに、子どもも大人も引き込まれていく一冊です。

📚あらすじ

「の」は不思議
「の」は、いつもことばとことばのすきまにこっそりいます。けれど、この「の」が持っている魔法の力で、ことばとことばが思いがけない出会いをしたとき、そこには見たこともない景色があらわれ、聞いたこともない物語がはじまります。この絵本を開いてみてください。「わたしの お気に入りのコートの ポケットの中のお城の……」。不思議な「の」に導かれ、時間も空間もこえた、終わらない旅に出かけてみませんか。

(内容紹介:福音館書店公式サイトより引用)

📖 本の感想についての会話🗣️

※以下の感想では、物語の展開について詳しく触れています。

はる
はる

わたしの お気に入りのコートの ポケットの中からお城が出てきて…もうそこからの展開がすごかった!えっ!?こんなとこまで行っちゃうの!?って…ページをめくるの、ずっとワクワクしてた!

アイシ
アイシ

わかる〜!海に行ったと思ったら、山に行って、象の滑り台の順番待ちしてる赤鬼には吹き出したよ。
世界のルール不思議なのに、ちゃんとつながってるのがもっと不思議〜!

パパ
パパ

“の”って、つなげてるだけなのに、どんどん遠くへ行けるんだよね。
junaidaさんの絵、素敵だよね。読んでるっていうより、旅してる気分だったよ。

はる
はる

あのさ、最後に“わたし”って出てきたとき、ちょっとハッとしちゃった。
あれ、わたしがこの世界の“なか”にいたの?って…。

パパ
パパ

そうだね。『野の花の帽子の女の子の お気に入りのコートの ポケットの中の わたし』…って、
読み終わってから、“わたし”がいちばん奥にいたんだって気づくんだよね。

はる
はる

でもさ、そこに“の”をもう一回つけたらどうなるんだろ?また最初に戻って…ずっと続くのかな?

アイシ
アイシ

うわ〜、深っ!ぼくも“の”でつなげてみたくなってきた。
アイシの 好きな きゅうりの お皿の となりの 宇宙の 入り口の…ぼく!

はる
はる

ふふ、それいいじゃん!じゃあ今度、みんなで“の”の世界つくってみようよ!

✨管理人が心に残った言葉、場面✨

野の花の帽子の女の子の お気に入りのコートの ポケットの中の わたし

ー想像の世界が広がり最後、内側に帰ってくる場面

管理人JUN
管理人JUN

読み進めるほどに“の”が重なり、広がっていく世界。その果てにたどり着いたのが、「わたし」だった――という構成に、はっとさせられました。

言葉が連なって描かれていたのは、どこか遠くの物語のようでいて、実は「わたし」の中の物語だったのかもしれません。

ページをめくるたびに、想像の世界と自分自身がじわじわと近づいていくような、不思議な読後感が残りました。

📝ちょっと深掘り!

📝ちょっと深掘り!

『の』の作者・junaida(ジュナイダ)さんは、独特の世界観と圧倒的なビジュアルで、国内外から注目される絵本作家です。

もともとは美術家として活動しており、書籍の装画や展覧会を通じて発信をしていた彼が、“絵と言葉のあいだ”を探るようにして創り上げたのが絵本作品たち。
その語り口はときに詩のように、そしてその絵はまるで絵画のように読者の心をひらいていきます。

本作『の』では、たった一文字の助詞「の」に着目し、言葉と言葉が連なっていく中で無限の世界が立ち上がるという構成に挑戦。
読者の想像力を信じ、説明を削ぎ落とすことで、誰の中にも“わたしだけの旅”が生まれていく感覚が味わえます。

junaidaという名前の由来もユニークで、本名「アイダ ジュン(Aida Jun)」をローマ字で並べた「jun aida」を逆にし、スペースを詰めた造語だそうです。

junaidaさんの他の代表作には、

  • 世界の怪物たちをめぐる幻想的な物語『怪物園』(福音館書店)
  • 一本道がテーマの『Michi』(福音館書店)
  • 静かな夜の町で起きる出来事を描いた『街どろぼう』(福音館書店)

いずれも、子どもと大人のどちらにも刺さる深さと、アートとしての美しさを併せ持つ作品です。
『の』もまた、読む人の年齢や状況によって、何度でも“旅の景色”が変わる――そんな奥行きを持った一冊です。

福音館書店の公式ブログ より引用しました。

管理人のひとりごと

小さなポケットの中から、世界は広がりはじめた。
「わたしの…」でつながった言葉たちが、夢のように、遠く、自由に伸びていく。

中世ヨーロッパのような景色に、不意に現れる赤鬼。
説明のつかない想像の連続は、むしろ心地よくて。
気がつけば、見たこともない景色の中を、旅していた。

でも、その旅は、いつのまにか「わたし」に戻ってきた。
すべての想像が、ちゃんと自分につながっていたことに、ふっと気づく。

忙しい毎日の中で、
『の』を読みながら想像の世界を旅する時間は、
心を癒してくれるだけでなく、リフレッシュした「わたし」として、また日常に帰ってこられる。

きっとまた、ちいさな「の」たちに導かれて、わたしは前に進んでいくんだろうな。

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